二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D,グレイマンⅡ 数百年後の終焉再来オリキャラ募集 任務募集 ( No.212 )
日時: 2010/07/23 12:09
名前: 亜倉歌樹 (ID: EE/vzbC4)

  記録者の血

「あれ? ラビもう大丈夫なんですか?」
「おう! 完全復帰さ」

 アレンが透明化から復帰し、医務室にいる他の三人を見舞おうとしたとき、ラビが医務室から出てきた。

「リナリーとバ神田は?」
「リナリーはまだ具合が悪いらしーけど、ユウは起きるのがめんどくさいだけみたいさ」

 医務室のベッドにて、ユウが短いくしゃみを一回。

「ところでなんだけどアレン」

 ラビが切り出した。

「なんですか?」
「エルバ、お前の左目の呪い継いでたろ?」
「…そうですね。『血』の繋がりがあるからかな」
「だったらさ」

 ラビはほぼ無表情といっても良かった」

「バノも、『ブックマン』の血を受け継いでると思うか?」
「!!」

 アレンははっとした。
 以前元々の時代で、ラビはロードに精神を壊されかけ、なんとか戻ってきたという。
 ラビは、『ブックマン』と『仲間』。どちらでいればいいか分からなくなっていた時だった。


『あくまでブックマンは裏歴史を記録するだけの者たちであって、教団とは仲間ではない』。

『今はたまたまこちらについているだけだ』。


 ブックマンという老人が言っていたことをアレンは思いだした。

「でも、エルバにそれを聞いたことがありますよ」

 アレンはラビを元気づけようとした。

「話によれば、バノは血をひいているけど、ブックマンにはなってないそうです」
「…そっか」

 ラビは少し、元気になったようだ。

「それでも、なんかやな予感がもやもやしてる」

 アレンはラビの目を見た。その瞳は、何かを悟っているように見て取れた。

「当たんなきゃ、いいけどな」
「平気ですよ。なんせ彼らは、僕らなんだから」

 アレンはラビに向かって、思いっきり笑った。