二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D,グレイマンⅡ 数百年後の終焉再来オリキャラ募集 ( No.55 )
日時: 2010/06/21 19:01
名前: 亜倉歌樹 (ID: lOah4y4E)

 エルバ達二人と女性は、スペイン広場とトリニタ・デイ・モンティ教会をむすぶ階段に座っていた。
 女性の名はミヒャエル・サーシャといい、階段の上の教会の修道女だという。

「あの薔薇を植えたのは私です。数年前に種を埋めました。でも、他の修道女たちは、
どうやら私を嫌っているらしくて、みんなで種を埋めた後、私が埋めたのを掘り出して、
『死神の薔薇』とか、『呪われた薔薇』といって踏みつけたんです。
私は変わり果てた種をまた埋め、神への御祈りと、歌を神にお贈りしたのです」
「それで、再生したんですか」

 エルバはミヒャエルを見て言った。だが、本人はまだ俯いたままだ。

「…っ、お願いします! どうか、どうか薔薇を切らないでください! 私が命のほかに授かった、
大切な聖花なんです!」
「…それはたぶん無理です」

 ワイサは渋い顔をした。顔を勢い良く上げたミヒャエルの目には、涙が浮かんでいた。

「俺たちエクソシストは、『神の結晶』と呼ばれるイノセンスを回収し、魔の手に渡らないようにしています。
あの薔薇はイノセンスに違いありません。
 でもあのままでは、きっと千年伯爵に奪われるのも時間の問題…」

「千年…伯爵?」

 エルバの上に、二つの影ができた。エルバが顔を上げると。

「やあ、おかえり。神田。カーティス」

 ワイサが声をかけた。

「…その女は何者だ」
「だいま〜」

 神田はワイサの言葉を無視。カーティスは両手で伸びの形を取った。エルバはぶっきらぼうにこたえる

「ここ通る時、大きく育った薔薇は見たでしょ?
今回のイノセンスっぽい薔薇にカンケーあるっぽい人。修道女さんだって」
「なに?」

 ワイサは苦笑しながら、いままでの成り行きを説明し出した。