二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D,グレイマンⅡ 数百年後の終焉再来オリキャラ募集 ( No.62 )
- 日時: 2010/06/23 13:35
- 名前: 亜倉歌樹 (ID: EE/vzbC4)
エルバは教会を出た瞬間、イノセンスを発動した。
『発動!』
左腕は身長をも越す大きさになる。
神田は腰から木刀を抜き、切っ先に沿ってなぞり発動させる。
『六幻、発動』
表現できないような音とともに、木刀は本物の刀になる。
カーティスは左の腰にあった不思議な形の飾りのチェーンを外し、空に向かって投げる。
『罪人ノ嘘(コングラットラバ)、発動!』
空に光を放った後飾りは光を放ち、カーティスの手に戻った時は、巨大な鎌になっていた。
「じゃあ、アクマ狩りに行くとしますか!」
「わかった」
「めんどくせ…」
三人はバラバラに散った。
エルバは噴水の近くにいたアクマに向かって跳躍し、左腕を突き立て破壊。
神田は飛び技、『災厄招来 界蟲一幻』を繰り出し破壊。
カーティスは頭の上で鎌を回転させながらアクマを斬り払って破壊。
三人は順調にアクマを破壊していき、広場にはアクマが一体もいなくなった。
「これで、全部終わりかな」
エルバは軽く溜息を吐き、発動を解いた。
「あー。いー汗掻いたー!」
「カーティス、うるせぇ」
二人も発動を解いた。
エルバはあることに気づいた。
「あれ? ワイサさんは…」
そういった瞬間、教会に居たミヒャエルの悲鳴が聞こえた。
三人は一斉に教会を見た。
三人が見たのは——。
「ギへへへッ!!!! オメーらまんまと引っ掛かりやがったな!」
階段の上で、見たこともないものがミヒャエルを捕らえていた。
「おまえは…まさか!?」
エルバが叫んだ。
「俺はレベル2!! ワイサ・ネオの正体だ!!!
さっきオメーらが壊したレベル1のひとつ格上だ!」
レベル2は高笑いした。
その姿はどこかのマリオネットのようなシルエットだった。
幼児の身長よりもはるかに大きい手に、苦しそうに呻くミヒャエルの姿が見えた。
「あーあ、人質に取られちったなあ…」
カーティスは苦虫をつぶしたような顔をした。
「レベル2は前、教科書に書いてあった。…たしか能力に目覚めて…」
神田が呟いた瞬間。
レベル2と名乗ったアクマは、神田の目の前に迫り、思いっきり殴っていた。
「ガッ!」
神田は短い声を上げて噴水に落ち、水飛沫をまき散らした。
「神田!!」
エルバは叫んだ。本人は反応せず、水に仰向けで浮かんでいる。
「くっそおぉぉぉ!!」
エルバは発動させ、レベル2に突っ込んで行った。
しかし、レベル2はミヒャエルを捕らえた手と逆の手で左腕を掴み、投げた。
エルバは広場に叩きつけられる。
カーティスは二人を少し見て、薔薇の方に駆け寄り、そして罪人ノ嘘を発動させる。
「その女はどうでもかもしれんけど、イノセンスだけは渡さないよ」
ミヒャエルは言葉が聞き取れるほど意識がないようだ。
「あ、そう? じゃあ潰そ♪」
レベル2が手に力を入れようとした瞬間、爪がレベル2に飛び込んだ。
それを避けようとし、レベル2はミヒャエルを落とした。
エルバだった。
「カーティス!! 人を巻き込んじゃダメだ!!」
「そんなこと言われても、イノセンスは渡せねーじゃん」
カーティスはそっぽを向き、罪人ノ嘘をくるくるとまわしている。
大きな鎌の周りに、葉がくるくると舞っている。
「ああ! 人質がぁぁ」
レベル2は口をカパリと開けている。
「そんな無防備で、いいのかな?」
カーティスは笑った。
レベル2に”?”が浮かぶ。
鎌を構えた。
『刈神(サークルバッド)!!』
フープ型の風が、レベル2の右腕を吹っ飛ばした。