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第一話
　
並盛中学の入学式・・校長による話が始まる・・
優しそうなおじいさんだ・・・
周りに座っている新しい同級生達も
皆・・希望に胸を膨らませている・・
でもわたしの中は希望と不安が　２：８
これからのことが心配だ・・・
特に・・またいじめられるのではと・・
あの苦しみと悲しみは耐え難い・・
もう二度と味わいたくない・・・
クラスの誰もが敵だった・・・
先生も気付いていた・・低学年の内はまだ
皆言うことを聞く・・一時はいじめもなくなった・・
でも高学年になると先生がいくら言おうと
誰もやめようとなんかしない・・
仲が良かった友達も・・
わたしがいじめられている姿を見て
ほくそ笑んでいた・・・その時の
屈辱と後悔・・・・一生取れない傷・・
　
・・・視線・・・
誰かがわたしを見ている・・
少し首を回すと・・パイプ椅子に座った
黒髪の少年・・・わたしを見ていた・・
視線を合わせるとプイッっと
横を向いてしまった・・・・
どこか懐かしさを感じる姿・・・

　「新入生・・起立！」

いつのまにか校長の話は終わっていた・・

窓の外・・・桜が舞う・・