二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: リボーン二次小説集☆☆ リク受付中!! 参照2800突破!! ( No.567 )
- 日時: 2011/07/28 20:23
- 名前: ボリーン (ID: a7WresCQ)
最終話
——例の路地裏にて——
辺りはすっかり日が落ちて
電灯のないその路地裏は闇に包まれていた・・
たまにネコの鳴き声や・・何かわからない物がカサカサと
通り過ぎていく音が聞こえる・・
そんな不気味なところには不釣り合いな
美しい顔立ちの娘が息を殺して蹲っている・・
その表情は苦悩と怖れに染まっている・・
ふいに近づいてきた靴の音・・
フェリスはビクッっと体を震わせる・・
足をグッと体に引き寄せ先程よりさらに小さくなって
微かな呼吸音も聞こえないように息を止める・・
靴の音がピタッっと止まった・・・
フェリスの心臓はこれでもか!っという程
大きな音をたてて脈打つ・・・
雲「まだ居たんだ・・・」
横の方から聞こえた優しげな声・・・
雲「何やってんの・・??」
フェ「う・・・うぐっ・・ぐすん・・・」
フェリスは微かに嗚咽するような音をたてる・・
雲「・・泣いてるの??・・はぁ・・全く・・
どいつもこいつもバカばかり・・」
雲雀は半分独り言でそう言った・・
呆れているような・・でも何処か寂しげな・・
フェ「泣いてない・・泣いてないよぉ・・・
そういうこというと皆に
「雲雀恭弥は小動物を愛しすぎて一緒にお風呂に入ってる」って・・
噂流すよ・・・?」
雲「・・・・咬み殺されたくなかったら
そんな根も葉もない噂を流さないことだね・・
そんなことより・・ほら・・行くよ・・////」
雲雀はスッっと手を差し伸べた・・その頬は少し赤かったが
暗いせいでフェリスは気が付いていないようだった・・
フェ「行くって・・何処・・・??」
フェリスは柔らかいふにゃんっとした手で
雲雀の手を握り立ちあがる・・
雲「さぁ・・でももう平気なんじゃない・・・
対ボンゴレ派の中心マフィアのアジトは燃えた・・・」
フェ「そうなんだ・・・じゃあ・・ちょっと安心だね・・」
フェリスはそういうと遠くを見据え・・
怒っているような寂しそうな複雑な表情で問うた・・
フェ「・・ロビンは・・・どうしたのかな・・」
雲「・・さぁね・・どっかに消えたよ・・・
亡命でもしたんじゃない・・・」
雲雀は一瞬表情を曇らせるがすぐに澄まし顔に戻った・・
フェ「・・・ふ〜ん・・そっか・・っさ!
皆を探そう!!」
雲「僕はヤダよ・・・」
フェ「ダメだ!!雲雀も一緒に探せ!・・
じゃないと首が飛ぶぞ・・」
フェリスのお腹がキュルルっと鳴った・・
フェ「あっ・・・//////・・その前に団子・・・
10本くらい!!」
雲「・・はぁ・・・・・バカだね・・ホント・・」
フェ「バッ!バカじゃない!!」
はたしてこの娘が羽根が抜けたコマドリの考えていたことに
気付く日は来るのでしょうか・・???
自分の邪魔をしないために消えていったことに
気付けるでしょうか・・??
それとも・・もう————
フェリスは買ってもらった団子を口いっぱいに頬張りながら
雲雀に満開の笑顔を見せる・・・
くるっと振り返り・・雲雀の前をスキップしはじめた・・
すると・・表情は一変し・・・
哀しそうに顔を歪め・・団子で膨らんだ頬を濡らした・・
団子の串をガッっと噛み締める・・