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第８話　　　　　危ない！


〜希沙羅SIDE〜
部活に入っていなかったから、みんなより帰る時間が早い。小学生が帰ってくる時間帯なんだ。今は。
「あ〜！待ってよぉ！そんなに急いだらひかれちゃうよ！道路だよぉ〜！」
１年生・・・くらいなのか？少女の声がきこえる。
「おい・・・あの子・・・危なくないか？」
由羅衣が口を開いた。
「あぁ・・・危ねぇかもな。トラック・・・きてるぞ？」
少女は道路の真ん中に今居る。
その横からは・・・大型トラック。
おぃ・・・いくらなんでも・・・
「おい・・・！マジで・・・！」
プーププププー！
クラクションの音が鳴り響く。
「馬鹿っ！危ないっ！」
ダッ
「疾風ダッシュ！」
由羅衣が少女のもとへ行った。
「借りるっ！」
俺は近くに居た小６くらいの少年からあわただしくサッカーボールを奪い取った。
少年はそわそわしていた。
ちょうどいいじゃないか・・・。
「イナズマシュートⅤ2！」
バッシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ドォォォォォォォォォォォン
トラックに思いっきり衝突。
「はぁ・・・はぁ・・・ったく・・・大丈夫だったか？」
由羅衣が少女に訊ねた。
「ゥ・・・ゥン！大丈夫！お姉ちゃんたち凄い！サッカー上手！」
「・・・っ！」
俺も由羅衣も、“やってしまった”という顔をしてしまった。
「あぁ・・・有難うな。じゃぁまたな」
俺と由羅衣はその場を去った。


—続く—