二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 《銀魂》凛として咲く花の如く ( No.251 )
日時: 2010/09/16 20:03
名前: 月兎 (ID: 3ePGpESz)

第十七訓「石蹴ってて調子に乗ってると空ぶるから程ほどに」


「何の用って、邪魔っていってんだろーが」
銀時がメンチきるように一歩出る…

筈ない、特にそんなことはなかった。
ダルそうにそう言うと足の前に落ちていた石を蹴った。

「そうアル、道のど真ん中で邪魔んだヨ、おら退けや」
神楽は土方と総悟の間を無理やり割り込んだ。


「随分無理やりだね♪」
アリスが楽しそうに万事屋の行動を見ていた。
それに無兎は
「緊張感無さすぎ」
少し呆れ気味にそう言いながらも神楽を眼で追う。


「ボス、悪いのは全部土さんなんで」
そういった由江壱、しかし返事は無い。

神楽は立ち止っていた。


「ぎ、」
目の前を凝視しながら
「ぎ?」


「銀ちゃん!!居たアルっ」
大声を上げた。

「神楽ちゃん、何がいたの?」
こちらからでは何も見えない、そう言いたげに新八が神楽の叫びに応答。

「チ○コの娘ヨ!」
なんかそれだけじゃ、意味分かんないし、気持ち悪いんだけど。


「下ネタ止めろって言ってんだろーが!あれだ、ウ○コだろ、名前間違えてんじゃねーよ」
神凛が自信ありげに神楽を罵倒する。

「お前も間違ってるよ!」
新八がもちろん渙発いれずにツッコむ。

「おいおいおい、居んじゃねぇかよ。なんだったんだよあの苦労は!」
銀時がうんざりといった様子で土方と総悟の間を神楽に続いて無理やり通る。


「おいっ」
土方は銀時の袖を掴む。

「なんだよ」

「どーいうことだ」


「どーもこーもねぇよ、保護してくれてたんだろ。」
進もうとするが土方は掴んだまま。

「離せよ」

「何でテメーらがこのガキ捜してんだって聞いてんだよ」
土方はすぐに話に切り替え、相手の返事を待った。

周りはその異様な空気に静まりかえ、ったかのように思えた。

「っていってんでさァ」
総悟が土方に向かって言う。

「いらねぇんだよそんなのは!…つーかなんでお前袖引っ張ってんだ!」
つっこんでから沖田の右手の行き先を見た。
沖田は土方が銀時の袖を引っ張るのと同じようにして土方の袖を強く引っ張っていた。

それには代わりに神凛が答えた。
「お前らのせいだから、仕事に決まってんじゃん」


「ていうかさ、銀ちゃん達とは町ですれ違ったじゃん、そのときゆーひも一緒だったんだけど」
穂乃嘉が思い出したようにいう。





「…   


知るか」
ごまかして銀時はありもしない石をけっとばすようなそぶりをして見せた。


『やはりか』
声を出したのは雪羽氷。

その瞬間静寂に包まれた、今回こそは。





『ワシを逃がしはせんという事じゃな』
諦めたような声で、どこか遠いところを見つめて雪羽氷は一歩と歩き出した。