二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 《銀魂》凛として咲く花の如く      参照1000突破!! ( No.268 )
日時: 2010/09/20 17:05
名前: 月兎 (ID: 3ePGpESz)

第二十訓「言葉って人によって発音違うから面白い」


「そーいうことなんでこのガキはもらってくわ」
神凛が雪羽氷の方に手を置いた。







雪羽氷が眉間にしわを寄せる。
『(こ奴、どうにもおかしいの)』
神凛が雪羽氷の方に手を置いた瞬間に変な違和感と、顔をあげてみれば今までとは違うものが見えた。


現実は見えない、だから、こんな表情はしない。


「返事返ってこないぜィ、嫌がってる嫌がってるー」
総悟がまくしたてるように神凛に言う。

「あんだと!嫌がってるわけねぇから、な?」
すっと重いものが抜けたように身体が軽くなる、ブワッと汗と大きな安堵のため息が漏れだした。

「溜息ついてるぞ」

『ワシはこ奴等について行けばいいのじゃな』
神凛が切れ出す前に一言。
雪羽氷がそう言って、途絶えた。





—     —

『ち○こー様!!』
誰かが大きな足音を立ててやってくる。

『なんだ、おい』

『見つかりました!雪羽氷様が!』
少し恐縮したような、控えめに話すのは彪樫家に仕える、というより椿幸の部下といった方が正しい少年。

錨 揺義—

『いや、それよりもなんかあるだろ』
椿幸が眼を細くして揺義を見る。
『はい?』

『俺のこと呼んでみろ』
『ち○こー様』

『それだ、それ!!なんだ、それ』
毎日同じことをやっている、そんな感じだ。
揺義は何とも言えない顔で椿幸に目を向ける。

『どいつもこいつもち○こ、ち○こってよぉ!お前は長年いるのにマシだと思ったら伸ばしてるだけじゃねぇか!!』
たまりにたまった言葉が屋敷内に響き渡る。

『え、しかしち○こというよりも、ち○こーといった方が発音的には近づきますよ』
言い訳を抜かしながら揺義は謝ろうともしない、部下の癖に生意気なのだ。

『お前知ってんじゃん!分かってて、ち○こーって呼んでんじゃん!』

『そうですけど』

『そうですけど、じゃねぇ!おちょくってんのか!ちゃんと呼べや!!』
胸倉を掴んで椿幸は揺義を叱咤する。

どいつもこいつも一筋ではいかないものばかりなのだ。

『椿幸様』
『呼べるじゃねぇか、で、雪羽氷が見つかったって本当か?』
やっと本題に入る、そうだ。
揺義はずっと監視をしていたらしい。

いや、どこからしていたかはわからなないのだが。







 
『はい!そうなんですち○こー様っっ』



『お前殺されてぇか!!』