師を奪った世界を享受し、ありのままに生きる男—師を奪った世界を憂い、変革を求める男—師を奪った世界を憎み、その破壊を望む男—そして—師を奪った世界を冒涜し、復讐に生きる女—世界が変わったその刻から—師を奪われたその刻から—彼らの道は分かれ—大切なものを失ったその刻—届かないところへ消えていってしまったその刻—離れ離れになった彼らの思いは交錯し—廻り、廻る—刻もまた—月の兎は復讐に身をひそめながら—凛として咲く花の如く—咲いて、紅に地を染める—