二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 《銀魂》凛として咲く花の如く ( No.32 )
日時: 2010/08/10 18:15
名前: 月兎 (ID: QuEgfe7r)

第四訓「期待に応えるのは難しいけど期待を裏切るのは簡単」

「おーい、テメ—のが見つかったぞ偶然的に、必然的に」
そう続けて言ったかと思えば銀時は自分が先程歩いてきた廊下に語りかけた。

「「は?」」

もちろん、そうなる。
神楽と新八はほぼ同時にそう声をあげた。

『銀時ィ…てめっ、なんで』

聞き慣れない声が、聞き慣れない女の声が廊下から聞こえてくる。
それに二人は銀時に近寄り、そこにいた…というかそこで床に転がっている一人の少女を見つけた。

『なんで、銀時んちに私の傘があんだよ!』

その少女は息を荒げながらそう言ってすぐに首をおとした。
ガクっと。

「しらねェよ!つーか、俺が言う前にへばんな!」
銀時はそう返すが、隣にいた神楽と新八はもちろん…

「「誰?」」





それから10分後ぐらい—

「うぅー生き返った、生き返った!」
そう言ってイチゴ牛乳を握り少女は椅子に座っていた。

「…銀さん、誰なんですか本当に」
新八はボソボソと銀時の耳元で囁いた。

「アレ?アレは、言えば幼馴染的なもんだな、俺の」

「嘘つけェ!!あんなちっさいのが銀ちゃんと同い年なんてそんな筈ないアル!どうせアレだろ、ロリコンだったんだろ!私のことも狙ってたんだろォ!」
神楽は新八の小声の意味も虚しく大声で叫んだ。

「ちっさいとはなんだァァ!!失礼だろ小娘!どう考えても年下のくせに目上の方への敬語はどうしたァ!」
それに少女はイチゴ牛乳をブン投げた。

中は入っていなかったが。

「ロリコンじゃねェよ!!誰がテメーなんざファザコンを狙うんだよ!それにコイツは確かにちっs」
銀時も神楽の言葉に反攻してから、少女について言おうとしたが途中で殴られた。

「銀時ィィ!!言っていいことと悪いことあんだろ!チビなの気にしてんの知ってるよな?おい!」

「パピー、モジャモジャに私ずっと狙われてたヨ!というかファザコンてなにアル?」

ああ、また煩くなったなァ…新八は傍観者としてそう思っていた。

「うっせーガキは黙ってろや!」

「ガキってなんだ、私に言ってのかオラァァ!!」

「テメーじゃねぇよ!」

ああ、これシリアスな筈だったのになァ…新八は泣きたくなった。

「皆さん止めてください!!とにかくいったん座りましょう!落ち着いて」
そこにやっと新八が止めに入り久しぶりに白熱したバトルに終止符がうたれた。

全員が座ると新八はまたきりだす。

「…で、その、銀さんの幼馴染の…えっと」

「銀 神凛」

「…さんが何故ここに?というかなんでこの場面で?!」
新八はもっとも言いたかったことを言う。

ちなみに少女の名前を名乗ったのは本人である。

「しょうがねェだろ、こっちだってちょうどコイツの傘持ってたからビックリしたわ」
コイツ—のところで少女…神凛を指さす。

「いや、私だってもっとカッコいい出かたしたかったさ、期待に応えたかったよ?それァ」
神凛は残念そうにそう言い、続けた。

「でもさァ、暑すぎる!今日暑すぎる!そりゃ、バッタリいくって!そしたらちょうどなんか、見覚えのあるモジャモジャが歩いてて…」