二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 《銀魂》 凛 と し て 咲 く 花 の 如 く ( No.354 )
- 日時: 2010/10/09 18:10
- 名前: 月兎 (ID: dD1ACbVH)
第二十八訓「ラスボスよりその手前のボスの方が強かったりしない?」
「なんか大変なことになってるんだけど」
神凛は振り返って見た景色になぜか楽しそうな笑顔を浮かべた。
「どっから湧き出てきたんだよ、こんな人数…」
新八は驚きを隠せない様子。
『椿幸はあれでも彪樫組の主じゃぞ、こ奴ら全員部下じゃ…』
「ばれてないとでも思ったのか?お主らが何をしていたのかは全て把握済み、彪樫組をなめちゃいかんな!」
ラスボス的に奥から登場したのは椿幸。
顔は真っ赤で酒が入っているようである、さっき飲んでたからね。
そんな大層な言葉を口にしたすぐ後、彼にしては優しい口ぶりで言う。
「雪羽氷、戻ってこい。そんな穢れた人間どもといてはならん、ずっと言ってきたことだろう」
穢れた人間ども。
その言葉に引っかかったのか銀時が言う。
「おい、そりゃぁどういうことだ」
「そのままの言葉だ、ワシら妖視族はお主らのような裏切りを働く穢れた者を一番嫌うのだよ」
そう笑うと、椿幸は周りの部下に合図を送る。
椿幸の片目が薄ら黄色を帯び、そして手が鳴る。
パチンッッ
「「「「「「「「かかれェェェ!!!!!」」」」」」
一斉にいきなり飛びかかってくる椿幸の部下達。
「ちょっ、妖視族ッて何なんですか!」
「知るかっ」
銀時は木刀を握り対峙するため腰をかがめた、其れを見て新八も木刀を握った、が。
「メガネ!」
神凛が呼ぶ。
神凛は雪羽氷をお姫様だっこした。
『な、』
「雪羽氷を連れて逃げろ、ついでにアルアルと元執事見つけたら連れてこい!」
その神凛の言葉に新八は銀時の方を見る。
銀時は頷いた。
其れを見ると抜いた木刀をしまって神凛の方にかける。
「こんな人数相手出来んのか」
少しの不安交じりに銀時が言う。
「やるしかないでしょ、それに相手出来ないとは思えない」
神凛は言いながら駆け寄ってきた新八に抱っこにしていた雪羽氷を渡す。
「新八、頼んだ」
神凛がメガネと呼ばず新八と呼んで雪羽氷を託した。
それに新八は頷いててその場を去った。
「さぁさぁ」
神凛が刀を抜くと銀時と背中合わせで構えた。
「お相手申し預かりました、ってか」
銀時が続きを言って、二人は隊群の波に紛れて行った。
椿幸の部下は見た限りで三十人程度。
次から次へときりかかってくる、が飛道具がないのが運の元。
「っ」
神凛は二刀流で相手を相手する。
「鈍ってるんじゃねェかと思ったけどよ」
銀時が言う。
「そうでもないみたいだなっ」
それに神凛は笑うと
「そりゃそうだ」
「鈍ってるどころか日常茶番時なんだけど!」
そう言い放つ。