二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 《銀魂》凛 と し て 咲 く 花 の 如 く ( No.621 )
- 日時: 2010/12/05 20:09
- 名前: 月兎 (ID: kDmOxrMt)
第四十二訓「パターンって何度も同じことを繰り返すからパターン」
「何アレ」
いつか聞いたような言葉が万事屋に響いた。
声の主は神凛。
玄関で棒立ちをして、手に持つ空き缶が落ちようとして、引き上げられる。
「新八?神凛?」
「銀時」
正面の扉から姿は無くとも声がした。
それを聞いて、神凛は銀時がいるであろう部屋へ向かう為に靴を脱いだ。
「凄いチラシが貼ってあった!」
大声で言いながら駈け出し、目に入ったのは。
『何やってんの』
銀時と神楽がいた。
いつもと違う、服装でいつもと同じ生活をしていたのである。
「おかえりヨー」
神楽はメイド服のようなものを、銀時は執事服の様な服を着ていた。
何処から出てきたんだ、その質問には答えないと思う。
「何その服、どうしちゃったの」
銀時が一枚の紙をテーブルの上から拾うと、揺らしながら神凛の方へ見せる。
「…」
そして、思い出したように神凛は大きな声を出した。
「そうだ!チラシ、これだよ!もうもってたの!?」
銀時が手に持っていたチラシは、先程神凛が外の電柱で見たものと同じだった。
悲惨な感じになっているが、それは銀時と神楽が取り合いをしたからだろう。
「神凛知ってたアルか?驚くと思ってたネ」
神凛が驚いたそのチラシの内容。
「あたりまえだろ!お手伝い募集、0の数おかしいでしょ!そんなに貰えるっておかしいでしょーが!」
おかしいという言葉を連発した神凛。
そう、そのお手伝い募集と書かれた紙には褒美の金額が記入されていたのである。
「お手伝いっつったら、こんな感じだろ」
その意味だけ着たのがその服だった。
「これやるよね?」
「当たり前アル」
「明日って書いてなかった?」
「書いてあったな」
神凛はそれに目を輝かせて言った。
「金が!こんな早く手に入るなんて!」
その時に、扉が開く音がする。
落ちついた音で開いた扉から現れたのは、地味の一言に限る少年。
「何ですかその服!?」
その聞いたばかりの言葉に神凛は冷めた声で言い放った。
「そのパターンもうやったんだけど」
「パターンって何ですか!?」
ツッコミをした眼鏡、新八。
銀時は神凛と新八の会話途中に声を上げた。
「神楽、定春は連れてかねェぞ」
銀時の目線の向こう、神楽は定春に蝶ネクタイを巻いていたのである。
「何でアルか!」
「何でもこうでもねェよ!当たり前だろ!」
「定春は結婚式にも呼んでもらえないアルか!?」
「結婚式ってなんだよ!」
「お手伝いって、結婚式のお手伝いのことネ」
「いつそんな事言った!?つか定春は結婚式であっても連れてかねェぞ」
神楽の勘違いにより、銀時のツッコミが炸裂。
金目当てで即決したその場所のことを何も知らない、呑気な万事屋一向。
お手伝い屋銀ちゃん始動、前日。