二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 《銀魂》凛 と し て 咲 く 花 の 如 く ( No.703 )
- 日時: 2011/02/20 18:06
- 名前: 月兎 (ID: kDmOxrMt)
- 参照: ギャグはそろそろおしまいになりそうだ←
第四十五訓「他人の家って無駄に緊張する」
インターホンの音が切れて、鍵が開く音がした。
新選組一同と万事屋一同が耳を澄ましてそれを聞き終えた後。
「それじゃア、遠慮なク…」
声に気付いた時に屋敷のドアの目の前に立っていたのは、髑髏だった。
「てめっ、今までどこほっつき歩いてやがった!」
土方が髑髏の姿を見て声を上げる。
髑髏は振り返り、笑顔のまま辺りを見回す。
「情報収集っていったラ?」
「情報収集?」
銀時が話が長引きそうだと察知したのか言葉を発する。
「ちょっと待てーい!どちら様で?」
初対面だったことを髑髏は忘れているようだ。
銀時のその言葉に髑髏が歩みを進める。
その時でも神楽はどこか腑に落ちない顔をしていた。
「あ、はじめましテ。髑髏だヨ、僕からしてみれば勝手に知ってたからさ」
「?」
頭の上に?を浮かべた銀時と新八を見て、人差し指を彼等に向ける。
「坂田銀時と志村新八、そして神楽。」
名前を淡々と述べて、神楽に向けていた指を下ろさないまま続けた。
「神楽だけハ久しぶり、かナ?」
その言葉に神楽が眼を見開いて、思い出したかのように言う。
「もしかして、お前、何でここにいるアルか!?」
「アルアルの知り合い?」
夜兎族、とだけ分かったのか神凛が呟いた。
「何でっテ、分からないノ?まぁ、分からない方ガいいんだけどネ」
楽しそうに傘を回して挑発的な笑みを浮かべる髑髏。
神楽はそんな髑髏に近づいて、低い声で言った。
「神威とまだ関わってるアルか」
「関わってるっていったラ?」
相手への対処法が変わらない髑髏は同じように聞いて、一度だけ笑みを崩した。
冷たくて、感情の無い抜け殻のような顔。
「僕ハ、昔から彼とは同じ思考だヨ」
一度も笑顔を崩さなかった髑髏のその表情に周りは息をのむ。
言葉の意味が理解できたのがほんのわずかだったとしても。
次に髑髏を見た時はもういつもどおりの笑顔で言う。
「雑談おしまイ。そろそろお邪魔しないとネ」
神楽はその後少しの間俯いたままで、話そうとはしなかった。
「土方さん、万事屋がいるのは想定外なんじゃないですかィ?」
総悟が土方にだけ聞こえる声で言う。
「あぁ確かにな。だが、人数が多い方が怪しまれないだろ」
「そうですかねェ…」
一番戦闘を歩いていた二人は後ろを振り返った。
「潜入捜査なんて楽しみだね♪」
「あーちゃん、ちょっと声大きいですよ」
「トシー総悟ー!ちょっと聞いてよー」
「髑髏が収集してきた情報です」
「髑髏、頼む」
「無兎さん了解したヨ」
「この屋敷内にいるのハ三人。色 白菜と灰里、黒菜の三兄弟」
「そのガキんちょの世話ってわけか」
「留守番ですよ、銀さん」
「どっちも同じようなもんネ」
「ガキって言うのはコイツみたいのをいうんだよ、ね?」
「ね?じゃねェヨ!何アルか、コイツゥゥ!!」
全員が騒ぎだして、一人ずつ発言をしだす。
それはもう、新選組にも見えない訳で、さらにはお手伝いにも見えない訳だ。
万事屋はいたって自然だったが。
「遊びに来てんじゃねぇんだぞ!!」
「先行き不安でさァ」
騒ぎながら、怒りながら、計十二人が色家にお手伝いとして入っていったのだった。