二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 唄い鳥 〜桜蘭高校ホスト部〜 ( No.9 )
日時: 2010/06/15 19:17
名前: さくら (ID: 50PasCpc)

この重い辞書を彼の細い腕が支えていると思うと、サクラは物凄く申し訳なくなった。


「…ごめんね」

「うん、気にしないで」


微笑む彼の左右にいる常陸院兄弟が視界に入ると、やっぱり俯いてしまう。


「…あんまりハルヒに迷惑かけないでよねー」

「う、うん…ごめんね…」

「ちょっと光…!」

「ハルヒ、僕の辞書貸してあげるよ」

「馨のより僕の貸してやるよ」

「あーもうわかったから!」


結局ハルヒを中心に、三人は机をくっ付けた。
その間にハルヒも小言を言っていたけれど、楽しそうな二人に挟まれて何も言えなくなっていた。


(仲良しだなぁ…羨ましい…)


ぼーっと三人を見つめたあと、はっと我にかえって辞書を捲った。
























—————…

6限目が終わり、HRも滞りなく終わる。


「ハルヒっ!!部活行こ!!」

「うん…ちょっと待って」

「遅れたら鏡夜先輩に怒られるんだから早く行こうよ!!」

「ゆっくり行っても間に合うから大丈夫だよ」


ハルヒを急かすものの、ちゃんとハルヒの準備が終わるのを待つ二人。
そんな二人の優しさにも気付き始めたサクラも、帰る準備を始める。


「ハルヒくん、光くん、馨くん、また明日」

「うん、また明日」

「「じゃーねー」」


みんなに手を振りながら、三人は教室を出て行った。