二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: デュラ学園は今日も大騒ぎ! ( No.17 )
- 日時: 2010/07/10 21:43
- 名前: 花梨 ◆KeeFa5jqf6 (ID: sH2xenM.)
1時限目 「デュラ学園、開校!」
雲ひとつない、よく晴れた朝。
上を見上げると、青、青、青、の一色。
吸い込まれそうになりそうな青色に、光り輝く太陽光が目にまぶしい。
そんな中、暑いはずなのに橙色のつなぎを身にまとった一人の少女がいた。
顔だけ見れば、12、3歳だろうが彼女のスクールバックを見ると、およそ高校生か中学生だと見られるだろう。
少女は、何も顔に表さず、ただ、ただ、歩いていた。
これから、自分が行く学園に彼女にしては珍しい、かすかな期待を抱きながら。
そんな変な少女の数百メートル先に、黒いライダースーツを纏った女性が頭を抱えていた。
首から、上がないということを除けば、彼女もまた日常のひとつであった。
彼女の名前は、セルティ・ストゥルソン。
あぁ〜、どうしよう。
新羅にもらったPAD落としちゃったよ。
おかげで、コミュニケーションはとれないし、私を見た人には逃げられるし、最悪だ。
早く見つけなくちゃな…入学式に遅刻したくないし。
セルティが、前を見ると、急ぎ足で歩いている少女が見えた。
あ!まずい、人だ…
どうしよう。さっきみたいに逃げられたら。
それどころか、捕まえられてサーカスに売り飛ばされたりしたら、どうしよう…
そうしたら、新羅は助けに来てくれるのかな。
「あぁ、セルティ!探したんだよ!」…うん、こんな感じかな。
彼女が、完全に自分の世界に入ってしまっている間にもう、先刻まで数百メートル後ろにいたはずの少女は、セルティのすぐ後ろまで来ていた。
えぇ!?
いつの間に!?
思わず、驚愕するセルティ。
しかし、ある一つの『不自然なこと』に気づく。
…あれ?
この娘、驚いてない!?
それどかろか、見もしてない!?
そう。
少女は、セルティの前を既にに通り過ぎていた。
足を一歩も止めないまま。
まるで、そこに何もなかったように。
まるで、セルティという『人物』の存在を、無視しているのかのように。
それは、普通の人間にはありえないことで、彼女は何らかの『異形』である事を、思い切り証明していたのだが————
セルティは、そんな異形の』存在にも気づかず————
…まぁ、世の中には不思議な子もいるもんだよな。
あの子とももう会わないだろうし、気にする事はないよね。
と、実に平和的な考えでいた。
もっとも——————
彼女の考えは間違いであって———
もう一度、少女とは対面する形にはなるのだが。
そして、一方の少女は—————
「ここが、アイの通うデゥ…ん、噛んだ。デュラ学園か」
彼女は、大きな建物の前に立ち、無表情のまま一人でぶつぶつ呟いていた。
その建物の門らしきものには大きな文字で『デュラ学園』とかかれており、その門を、学生らしき人々がすぎていった。
そんな学園を見ながら、彼女は無表情のまま、口元だけをかすかに緩め微笑んだ。
まるで、これから始まる喜劇に自分も入り込めるという大きな喜びを感じているように。
そしてまた————ここに来て、彼女も、成長できる事を喜ぶように。
「さて…アイも行くとしますか」
少女は、すれ違い行く学生たちとともに、校舎に向かい歩き始めた。
少女の名は、海重雷香。
こうして、彼女たちと、デュラ学園の生徒による新しい物語が始まるのだった————。
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ATOGAKI
ようやく終わりましたー^^
いやあ、ごめんねwwwお饅頭!
そして、パンドラ、書けたぞ!
にしても、今回デュラキャラセルティしか書けなかった俺って…w