二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: デュラ学園は今日も大騒ぎ! ( No.24 )
日時: 2010/07/17 17:14
名前: 花梨 ◆KeeFa5jqf6 (ID: sH2xenM.)

四時限目 「入学式は波乱の予感」

『これから、第一回デュラ学園入学式を始めます』

幼稚園、保育園の生徒と思われる小さい子供もいる、体育館に凛とした声のアナウンスが広がった。ざわついていた、体育館の雑音はぴたりとやみ、会場には緊張感が走る。
…が、その緊張感もつかの間、ピリピリした空気はあるカップルによって掻き消された。

「誠二!!同じクラスだよねっ!良かった!もし、違うクラスだったら先生を…してたよ」
「…あぁ」

首に傷のある、異国のようなオーラを放つ少女と、何処にでもいそうな普通の男子高校生のカップルが、会場に入ってきた。
明らかに浮いているそのカップルに、雷香は目を向ける。

———…人間、か。
———————興味ないな。

海重雷香は人間だ。
だが、人間に興味がない。
理由は簡単だ。面白くないから。
彼女には能力がある。『他人の心を読める』という生まれつきの能力だ。

それで、人間を見ているからこそ彼女は、人間が面白くなくなり、興味がなくなった。

『次は校長先生の話です』

時間は過ぎてゆく。ゆったり、ゆったりと。
寿司屋の板前らしき格好をしたロシア人の人物が、壇上を上がる。

「特に話がないので露西亜寿司を宜しくお願いします」

…は?
露西亜寿司って…何処?

会場のざわつきが最高潮に達する。
雷香は、こんなところにいても無駄だと、体育館のドアから外に出た。
外は気持ちのいい風が吹いていて、穏やかな空だった。
そんな気持ちのいい空を見上げていた刹那。

「遅刻しちゃったね…はぁ、セルティに早く会いたいのに」
「前々から思っていたんだが、セルティって誰だ」
「僕の天使さ!いや、俺の嫁かな…それとも私の妖精?」

————あれ…りん?と、誰
雷香が思ったとおり奥から、新羅とりんが並んで、歩いてくきた。
知らない人といるっぽいけど、彼氏か…?
まぁ、アイにとってはどうでもいいですけどっと…戻ろうか。

彼女は人間に興味がない。
何故なら、面白くないからだ。
だけど、今日、彼女は見てしまった。
ある『人間』を。

「いざぁぁぁぁぁやあああああああ!!」

入学式の看板を振り回して、叫んでいる人間を。
そして、もう一人。
シャーペンを凶器にして、走っている知人を。

————嫌な予感しかしない。

彼女は始めてそう感じた。

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書いたぜ☆
こっから、パンドラが話を繋げてくれると嬉しいんだぜ☆