二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  時間 【鋼の錬金術師】 オリキャラ募集中!!!! ( No.78 )
日時: 2010/07/10 18:10
名前: 魁菜 (ID: 5YBzL49o)
参照: http://小説書くのって、楽しいですね!

 え〜っと、過去編…過去編…

       過去編 3話

「うぇっ……ひっ……く……」

 拭っても拭っても拭いきれない涙を、拭い続けた
隣ではトゥローが……静かに泣いている。お母さんが……いなくなった……

「うぅっ……うっ……」

「大丈夫……? ラ、ウナ」

 トゥローが……無理に笑って言う。その時私は初めて知った。……無理に笑う、という事を
ねぇ……どうしてトゥローはそんなに強いの?

「だい、じょうぶ……。でも……私っ……お母さんの事も……皆……それに……トゥローの事も……大好きで……っ」

 いきなり身体がふらついた。……いつもこれだ
10歳になったというのに、苦しくなるとすぐに身体がふらつく

 それは病気でも、なんでもない
私が……私が弱いだけなんだ——……

「だ、大丈夫?」

 トゥローが支えてくれる
……どうして。どうして……そんなに……

「強いの……?」

 強すぎる。貴方は……強すぎるの……

「私……分かんないよっ……!! お願いだよ、トゥロー……。私のお父さんもお母さんもいなくなって……トゥローのお母さんもいなくなって……。トゥローまでいなくなったら……。お願いだよトゥローッ! お願いだから……消えないで……私の前から……いなくならいでぇっ……」

 その瞬間——

「馬鹿」

 グイッと、トゥローが私を引き寄せた
優しく、優しく私を抱き包んでくれた。……温かいよ……

「ホント、お前ってば見てて心配」

 私は顔を真っ赤に染めながら、トゥローを見るだけ

「そんな事……ある訳ないだろ? ……ずっとそばにいるよ。ボク達は“家族”だから」

 笑ってくれた。その笑顔は……心を癒す光

「何顔真っ赤にしてんだよ〜。もしかして、照れてるとか?」

「てっ……照れてるよ! 照れちゃいけないのっ!?」

「……バーカ」

 トゥローも……充分赤くなってるってば……

「ボク、いい事言ってね!?」

「ば、ばかっ!!」

 笑えた。悲しいはずなのに……

「……やっと笑ったな……」

「……え?」

「泣くなよ。ボクが笑ってるんだから」

「……変なの〜っ!!!!」

      アナタハ、ワタシノヒカリ