二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   空 【銀魂】 ( No.21 )
日時: 2010/08/26 13:07
名前: アリス (ID: /jbXLzGv)

 03話 腹が減っては戦は出来ぬって言うけど、しないと駄目な時もあるんだよ?


「…いや、何で私に向かってバズーカ向けたの君」

「そりゃ刀持ってる女にはちゃんと武器で返さないと駄目でさァ」

「訳分かんない!!超分かんないから!!」


あぁ、もう!!
仲間なんか連れて来るからただでさえ逃げづらいのに更に逃げづらくなったじゃん!!

私は刀をチラリと見たけど、戦うのが面倒になったので止めた。

けど…この状況をどうやって脱出するかって話だよね。

右手側にはバズーカ抱えた男が一人。
左手側には何だか殺気を醸し出す謎の美女一人。
ついでに私の右手には銀が抱えられていて、さっき殴ったから暫く起きない。

ちくしょう…(泣
こんなことなら銀起こしといたら良かった(泣


「…………なぁ、総悟」

「何でさァ、雅焔」

「お菓子が食べたい。面倒になってきた」


……はい?
今、そこの貴女なんて言いました?

目の前には二人がかりで頑張れば何とか捕らえられそうな攘夷浪士が一人。
その絶好のチャンスに、貴女…“お菓子が食べたい”て!!

まぁ、むしろ嬉しいんだけどね?
逃げられるし。


「…じゃあ帰るか。こいつ放置したままだったら土方にもとばっちりが来るだろうし」

「じゃあ早く帰ろう。僕、お腹減った」


二人は踵を返し、Uターンする。

…何て言うか…ありがとう?


「ねぇねぇそこの二人!!名前だけでも教えてよ!!」


私は二人を引き留めた。
二人は少し機嫌良さそうな顔で。


「沖田 総悟でさァ」

「嘉神 雅焔…好きな様に呼べば?」


そう言って二人は近くに置いてあった車に乗り、屯所へと帰って行った。

本当…何だったんだろう。
感謝するけど…複雑な気分だよね、うん。

ふとその時後ろからの物凄い殺気。
右手にいた筈の人物は、居なくて…私が振り返った時“そいつ”は私に容赦なく———。


ガツッ!!


「っっっっっっったぁ——————!!!!!!!!!」

「こっちのが痛いわバカ!!何でいきなり峰打ちされてずっと腕の中に抱え込まれてなきゃなんねーんだよ!!」

「仕方ないじゃん!!銀を人質に取って逃げようと思ってたんだもん!!」

「俺を人質に取ろうと思うなら、もうちょっと背が大きくなってから言うんだな!!この…チビ!!!!」


…酷い…。
あまりにもむごすぎる。


結局私は銀にたっぷり説教されてからこの家に正式に住むことが決定した。