二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 空 【銀魂】 特別番外インタビュー編&10話u ( No.240 )
- 日時: 2010/08/29 22:34
- 名前: アリス (ID: /jbXLzGv)
11話 途中からシリアスになると話作りに困る
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ふぅ。
どうやら、比遊と雅焔は撒けたみたい。
かろうじてトイレに駆け込めたよ。
問題は、此処が何処なのか分からないってこと。
「バカ…私バカだ…トイレ探すのに必死で、何処かも分かんない…」
頭を抱えながら、私は辺りをキョロキョロと見回す。
全然分からない。
つか、マジ此処何処!?
この年齢になってまで、迷子か…。
仕方無い。
とりあえず、人にでも聞いて———。
ふと周りを見渡すと、二人の少女がいた。
一人は長い黒髪。
赤と黒の瞳が私を見つめた。
もう一人は黒髪で、ツインテール。
青く、澄んだ瞳が私を見つめていた。
ふと感じた、殺気。
其の殺気は明らかに彼女達から感じた物だった。
「あれ?私、貴女達に恨まれる様なことしてないんだけどな♪」
「確かに、貴様を恨む理由はない」
オッドアイの瞳の子が、私を睨んだ。
いや、なら喧嘩腰止めろよ。
つか何で睨む。
あーあ、何かシリアスになりそうな雰囲気だな。
私こーゆーの苦手なんだよね♪
「私は天神陰 冥。夜兎族よ」
「私は黒山 夜。貴様を倒す為だけに雇われた、夜兎族No.1や2を誇る者だ」
よく分からないけど、其れが?
私に何か因果でもあるのかな?
夜兎族No.1や2を誇る奴等、ねぇ…。
そこそこ強そうだし、久し振りにでも手合わせさして貰おうかな♪
「で?アンタ等はつまり真選組の奴等の味方なんだよね?じゃ、やることは一つだよ♪」
「味方、なんて気味の悪い…私は一人よ。こいつとも偶々任務だから一緒にいるだけ」
冥が少し悲しげに呟く。
私は刀を引き抜いて、冥に詰め寄った。
冥は目を見開き、刀を抜こうとしたが———遅かった。
一瞬の気の緩みが、戦闘では死に繋がる。
私は其れを幾度となく体験して来た。
そして、其れが足りなかった故に死んで行った仲間も見た。
此れで、終わり!!
私は思い切り冥に刀を振り下ろした。
ガキィイイイィィイン!!
「仲間は要らない。けれど今はまがりなりにも仲間だ。お互い協力せねば、倒せる相手ではないぞ…冥」
状況は最悪。
あーあ、面倒になって来た。
けど、逃げられそうにない。
「…仕方無いわね。今回限り協力してやるわよ」
「はいはーい。仲間同士での内部争いは止めてよね♪其れに、今はこっちに集中♪」
二人の目付きが、ガラリと変わる。
来る!!
「「食らえ!!」」
食らうかっつの。
…天人内で最強、と名高い夜兎族。
けど、本当は夜兎族が最強なんかじゃない。
夜兎族と夜叉族とは親戚の様な物で、長年に渡って同盟を結んでた。
其れは、夜兎族の長が夜叉族の力を恐れた故の行動だった。
夜兎族よりも優れた運動能力。
夜兎族よりも優れた頭脳。
どの天人よりも優れていた私達。
だからこそ私達は、どの天人にも憎まれてた。
夜兎族の長は其れを逆手に取り、別の天人と力を合わせ、私達を殺しに来た。
急な奇襲により私達は大パニックに陥り、私以外が死んだ———。
姉さんも、母さんも、父さんも!!
私は其の日偶々別の星に出掛けていて、助かった。
けど、全然嬉しくない。
失った…何もかも。
けど———地球に下りて、私は大切な物を見付けたの。
「アンタ等のヤワな気持ちと、私が仲間を守りたい気持ちは違う。だから、アンタ等が私に勝てることは無いの!!」