二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   空 【銀魂】 イメソンup!! アンケ実施中!! ( No.364 )
日時: 2010/10/08 17:00
名前: アリス (ID: /jbXLzGv)

 18話 そいつをよこせって言われて渡すバカがいるかバカヤロー


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同時刻。
真選組にて。


「えーと、今日は新しい真選組隊士が来てくれたよ〜」


比遊が嬉しそうに微笑んだ。
其の後ろに控えているのは、三人の隊士。
因みに全員女である。


「じゃあ右から行こうかな?」


無言でスッと白いゴスロリ服の少女が前に出た。
其れに続き其の隣の少女。
更に続き、其の隣の少女。


「御月 璃李乃ですわ。お見知り置きを」

「あたしは姫義 裂夜。普通に裂夜って呼んでね」

「ウチは氷室 寥。寥で良いからね」

「璃李乃ちゃん、裂夜ちゃん、寥ちゃんには真選組で住み込みで働いて貰うから、みんな色々教えてあげてね〜。じゃあみんな解散!!」


比遊の言う通りみんながバラバラと散って行く。
璃李乃・裂夜・寥は入る時期が同じだったからか、既に打ち解けている。
比遊はニコニコと笑いながら、三人に近寄った。


「唐突で悪いんだけどね、三人には任務だよ。私と、雅焔ちゃん、そして十四郎君に沖田君。全員で向かうよ?」

「そんなに大人数でどんな任務ですの?」


目を細め、璃李乃が比遊に聞いた。
比遊は笑ったまま、璃李乃に言った。


「人殺しを防ぐんだよ」


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あー…。
暇だよねぇー…。


「夢幻ちゃんごめんねぇ〜。こんなことなら、万事屋にいとけば良かったねぇ…」

「…私も…外、出たかった…から」


夢幻ちゃんさすが。
人を誉め殺す技にも慣れてる訳ね。
つーか、ヅラといたら誉め殺す技にも慣れて来るよね。
ある意味哀れだけど。

あー…ヤベ。
何か雨降りそうだなぁ…。
曇って来たし、何より向こうで雷鳴ってるし。

余談だけど、雷のあのピカピカ具合が私は大好き♪
何か花火みたいで素敵じゃね?的な。
素敵やん?


「…雨、降って来た…」


ポツポツ、と雨が降り始める。

ヤベ。
屋根探さなきゃなー。
濡れたら困るし。

近くにあった建物の屋根下に避難し、雨が止むのを待つ。


「濡れたね、夢幻ちゃん…」

「うん…」


夢幻ちゃんは忌々しそうに濡れた服を叩いた。

正直、雨って結構好き。
だってたまに降り過ぎた時とか雷鳴るし、雷鳴るし、雷鳴るし。
…まぁとにかく雷以外興味は無いんだけど。


「夢幻ちゃん雷好き?」


夢幻ちゃんはキョトンと私を見つめた。

まぁ普通の女子なら好きじゃないよね。

…え?
私は女子じゃない?
煩いよ♪

女子じゃ無かったら私、ただの銀好きなホモだろ。
ホモとか引くぞ。


「雷…………好き」

「えぇっ!?本当!?」


夢幻ちゃんはニッコリと微笑むと、私を見た。
瞬間———。
私達を見てる誰かの視線が気になり、私達は振り返った。

まさか猫ではあるまい。


「誰!?」

「見破るとは…さすが夜を倒しただけあるなお前」


ゴミ箱の蓋が開き、中から男の子らしき人物が出て来た。

…頭にバナナの皮が乗ってるよ。
何かドリフのコントみたいだよ。

彼は私の心の葛藤を無視し、ゴミ箱の中から出て来る。


「俺は紅影 刃。早速本題に入るぞ」


夢幻ちゃんが私の後ろにススッと下がる。

…?
何かあるのかな?


「単刀直入に言わせて貰う。そいつをよこせ」


…はい?