二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   空 【銀魂】 特別番外編up!! アンケ実施中 ( No.410 )
日時: 2010/10/22 18:03
名前: アリス (ID: /jbXLzGv)

 22話 お通ちゃんより夢幻ちゃn「んだとオラアアアアアアアアア!!」


こいつ等の狙いは、最初から夢幻ちゃんだ。

今更ながらに気付き、私は後ろに後退する。

さすがに、夢幻ちゃんを守りながらの三人相手———しかも、忍者相手は無理がある!!
忍者は主に確か飛び道具がメイン。
けれど、私達攘夷浪士は近接戦闘が得意。
つまり、不利———。


「何故、何故私達を狙うの!?」

「任務だからだ。偉い方からのお達しでな。仕方無しに頑張っている所だ」


無理かも知れない。
此の際、夢幻ちゃんだけでも逃がしてあげるべき。

私は夢幻ちゃんの耳元に近付き、囁いた。


「夢幻ちゃん…逃げて」


夢幻ちゃんは目を見開き、フルフルと首を振った。

夢幻ちゃんの為なんだから。
大人しく逃げて欲しい。
夢幻ちゃんを守りたい、私の強がり。

夢幻ちゃんの頭をポン、と叩く。
夢幻ちゃんの目にはうっすらと涙が浮かんでいた。


「大丈夫。私が負ける訳無いよ」

「お前等になんか、負けるかよ。俺等が勝つに決まってんだろ?」


ポリポリ、と刃が頭を掻いた。
私は夢幻ちゃんを納得させようと、夢幻ちゃんの肩を掴んだ。


「負けないから。必ず、勝つから…早く逃げて」

「逃がさないわよ!!」


さっちゃんが手裏剣を夢幻ちゃんに向かって投げた。
何とか刀で防いだけど、防ぎ切れなかった。
一本が私の腕に突き刺さり、激痛が走る。

———…痛い!!
けど、夢幻ちゃんに当てさせる訳にはいかない!!

血がボタボタと垂れる。


「………あ…あぁっ………めて………止めてっ…」


夢幻ちゃんが呟く。
私は手裏剣を引き抜くと、刀を構えた。

痛い。
けど、夢幻ちゃんを守りたいから。
夢幻ちゃん、お願い。
早く、逃げて。

痛みからか、刀をきちんと構えられない。


「そんなボロボロで、何が出来る!!」


夜の手から手裏剣が放たれた。

駄目…!!
動けないっ!!

夢幻ちゃん、ごめん…。
私、夢幻ちゃんを守れなかった———…。


キィンッ!!


刀で、手裏剣を弾く様な音。
目の前には、夢幻ちゃんがいた。


「夢幻、ちゃん…?」

「………めろ」

「あ?何だよ」

「…止めろって言ってんのっ!!」


夢幻ちゃんは夜に突撃した。
余りの速さに、私は息を飲む。
夜も驚いた様で、咄嗟に小刀で夢幻ちゃんを止める。
いつの間にか握られていた刀で、夢幻ちゃんは戦う。

何が起こってるの?
訳が分からない。
けど、夢幻ちゃんを放っておいたら———駄目な気がする。
早く、止めなきゃ…!!

目の前にさっちゃんと刃が現れ、私の行く手を阻む。


「夜はね、今度任務失敗させたら、命が危ういのよ」

「お前如きのせいで仲間が減るなんて、御免だ」

「こっちだって、アンタ等が任務成功させたら、大事な人を失う。成功させる訳にはいかない!!」


夢幻ちゃんを殺させる訳にはいかない。
夢幻ちゃん、お願い。
私が行くまで、耐えて…!!


「俺等も大事な仲間失いたくねぇんだよ。悪いが、死にな!!」

「…人の命って、そんなに簡単な物じゃないよ?むしろ、火事場の馬鹿力ってヤツになったら殺せないかも…」

「無駄口は良いわよ。早く殺りましょ」


二人は一気に私に襲いかかって来た。

負ける訳にはいかない。
だって、まだジャ●プのリボ●ン終わって無いし。
何より、夢幻ちゃんを救わなくちゃ。


助けてあげるから、夢幻ちゃん。
ちゃんと、待ってて?