二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 痛い、居たい、生きてイタイ / ウルビダ ( No.237 )
- 日時: 2010/10/05 22:29
- 名前: 宮園 紫奔 ◆ylmP.BhXlQ (ID: WPWjN3c4)
- 参照: http://2.syawa.net/nicotter/watch/sm10071049
嫌いだった。
とにかく過去の自分がダイキライだった。
-* 痛い、居たい、生きてイタイ *-
きりきりと喉を締め上げる圧迫感に、大きくむせた。じわりと目に涙が滲んで、視界がぼやける。荒い息をなんとか整えようと深呼吸して、またむせた。喉に、酷い異物感。何かがつっかえているような、気持ち悪い感触。
全て投げ捨ててしまいたかった。全て吐き出してしまいたかった。そして、過去の自分を清算したかった。
過去の、自分と。それから、アイツと。
「馬鹿だったよ」
信じてた私が、馬鹿でした。こういえば、お前は帰ってきてくれるのか? そんなわけない、帰ってくるわけがない。あの石からも。そして、あの世からも。
きっと戻ってきてくれると、きっときっと元のお前に戻ってくれると、私はずっと期待してたんだ。今はただ整理がつかないだけだ、整理がついたら元のお前に戻ってくれるはずだ、って。
「もう、いないんだな」
本当の、お前も。お前の、存在も。いない、のか。もう、無いのか。
凄く、空虚な気分になった。ずっと期待し続けても、でも結局その通りにはならなくて。むしろ、悪い方向で事態は転じてしまって。あの淡い期待を頂き続けていた頃の私は、本当に馬鹿だ。
生きていたいと、ぼんやりと思った。
まだ私には、やることがたくさんある。
アイツらの面倒だって見なければいけないし、謝らなければいけないこともある。しっかり償わなければいけない、だけど。果たしてこのまま生き続けて、どうなるというのだ?
居たい。生きて、居たい。
アイツらと、もっと一緒に騒ぎたい。喋って、楽しい話をたくさんして、笑顔になって。また幼い頃のように、幸せに戻りたい。そのためには、生きることが必要だ。
痛い。生きていたら、痛い。
お前はもういないんだ。慰めてくれた、いつも私を抱き締めてくれたお前は。もういない、いない。ずっとお前との過去を思い出しながら、お前の消えた痛みを味わって生きていくのか?
過去の自分に煩わされながら、そして痛みを伴ってでも、生きていくのか? 生きて、いたいのか?
いきて、いたい? そもそも、生きるってなんだっけ。
ああ、わかんないや。もう何もかもが面倒になって、とにかくお前の傍にいきたいと思った。お前に慰めてもらいたい、お前の声が聞きたい、また喋りたい、笑顔が見たい。
そのためには、お前のところへ行かなければならない。もう、死が怖いとは、微塵も感じなかった。小さい頃からずっと怖がってきたものが、いまやまるでただの雑草のよう。
さあ,お前のところへいこうか。
さあ,堕ちよう。
果たして私は,まだ生きていたいのか?
ながいながいじんせいのおわりは このうえなくここちよかった
わたしのかこが つみが すべてが せいさん される
(いたい、いたい、あなたといたい)