二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】CRY【ルナ様リク完成】 ( No.137 )
日時: 2010/09/10 15:36
名前: 空梨逢 ◆IiYNVS7nas (ID: dfKYMG8n)

19,「なみだぞら」


いつかだれかがいってた。
ひとがないたときは、あめがふるんだよって。
それを「なみだあめ」っていうんだよって。


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あたしは知っての通り総理大臣の娘だ。幼稚園の頃はまだ国会議員だったけど、それでも偏見は持たれるもので。気まずい感じだった、もとい友達は居なかった。でも二人、小学生になってあたしと仲良くしてくれる子が居た。二人とも明るくて楽しくて一緒に居てすごく心地よかった。ああ、これが友達か。


でもあたしのパパが総理大臣になって。こんな子で良いのか?あたしは悪い子だ。ママに叱られるたびにそう思って落ち込んだ。自分なんかこの世から消えてしまえば良い、あたしなんて要らない、あたしなんて消滅しちゃえ。リストカットしようと思うたびに痛そうで出来なかった。そんな風に思いとどまってしまうあたしも嫌で。嫌で嫌で嫌で嫌。延々と続く自己嫌悪ループ。


でもある日。手首を引っ掻いてみた。なんとなく自傷行為になってる気がしてずっとがりがりがりがり。その事を一番の親友に言った。このまえどっか痒いの、って言ってたけどこれわざとなんだ。そう言った。……そしたら。

「塔子、そういうの止めなよ!」
「パソコンやってるんでしょ。一旦止めなよ!」
「お母さんにちゃんと言った?」


無論ずーっと前に言ったことある。自分が心の病気になってるのかもしれない。そう伝えた。簡単にネットの事を信じるんじゃありません。ママがテレビの占い簡単に信じたらどうする?嫌でしょ。そう昔言われたから、「迷惑かけたくないから」って親友に答えた。泣きながら。ちょっと黙って、その子は別れ際に「大丈夫?」って言った。……優しい声で、すごく大切な声で。


だから大丈夫。大切な人に言われたから。


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今日の私ですこれ。