二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】透明雲【キリリク受付】 ( No.66 )
日時: 2010/08/02 10:18
名前: 空梨逢 ◆IiYNVS7nas (ID: 4z3SNsbs)

08,「春降る、風舞う」


「風神の舞!!」

あーあキレイだな。
見惚れる位キレイ、すっごくキレイ。


———ほんとに風が舞ってるみたいだよ、風丸が使うと。

でも、風だから捕まえられないなぁ。
掴んでもすぐ舞って逃げてしまいそう。

「塔子」
「あ、おつかれ!」

笑顔の風丸。
必殺技に磨きがかかってる、あたしがそう言ったら益々笑顔。


あたしの言葉で喜んでくれてる、嬉しいなぁ。
でも、


「あたしもサッカーしたいよ……」

またグラウンドへ歩いて行く後ろ姿に呟く。
太陽が暖かく照ってる中でサッカーしたらどんなに気持ちいいだろう。

春が降り注いでるみたい。


「おい、塔子」

あれ、風丸。
練習しなくて良いの?


「サッカーやりたい?」
「え……そりゃもちろん」

そう答えたら。

あたしの腕を風丸が掴む。
グラウンドの方へ引っ張って行く。

「ちょ、風丸!?」
「円堂からの受け売りだけど『サッカーやろうぜ!』」


にこっと笑う風丸の笑顔、スッゴイ眩しかった。



   『舞って逃げてしまう風が自分で掴んだのは、』
   『暖かく降る春でした』


[Fin]