二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ハリー・ポッター □天才の再来■ ( No.10 )
日時: 2010/10/09 15:47
名前: 杏樹 ◆06GHpzRySU (ID: MXERWh7v)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

(レイナ視点)

そういえば、ダンブルドアが言ってたっけ。

彼────リーマス・ルーピンは、狼人間なんだって。

そうには見えない。

だって、彼、すごく優しかった。

笑顔が、暖かかった。

良い狼人間もいるんだなあって、あたし、初めて知った。

そんな感覚に浸りながら、あたしは、トランクの中から本を取り出した。

”ホグワーツの歴史”

この300年間で、ホグワーツも、ずいぶん変わっていた。

あたしにとって300年前は、昨日と等しい。

だから、昨日なかったものが、今日になって、急にできているような感じ。

ちょっと寂しいかな?

そう思いながら、向かいで寝ているリーマスに目を向ける。

あれ、彼の顔を見ていたら、なんか……、眠くなってきちゃった。

寝ても、いいかな……?

駅には、まだ生徒の姿はない。

よし、それじゃ、寝るか。

そう決意してから10秒で、あたしは眠ってしまった。



「ねえロン、ここ座ってもいいかなあ?」

「いいんじゃない?
 2人しか座ってないし……」

「ところで、この人たち、誰だと思う?」

「男の人は、ルーピン先生。
 女の人は────?」

んんっ────。

誰かの話声がする。

「ところで、ハリー」

────ハリー?

「僕たちだけにしたい話って、何なのさ?」

あたしは、やっと、頭の回転が始まるのを感じた。

そこにいるのは、3人────声の感じからして、男の子が2人、女の子は1人。

男の子のうち1人は”ハリー”と呼ばれていて、3人は仲が良い。

そして”ハリー”は、仲が良い2人にしか聞かれたくない話がある。

絶対に、目を開けてはいけない。

そう思ったあたしは、”ハリー”の話を、じっと聞いていた。

”ウィーズリー夫妻”の言い合いのこと、”ウィーズリー氏”の警告のこと。

────間違いない。

ここにいる”ハリー”は、ハリー・ポッターだ。