二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ハリー・ポッター □天才の再来■ ( No.14 )
日時: 2010/10/21 20:11
名前: 杏樹 ◆06GHpzRySU (ID: MXERWh7v)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

(レイナ視点)

昼下がりになって、雨が降り出した頃、通路で足音がした。

ドアを開けたのは、3人の男の子だった。

「友達?」

小さな声で、ハーマイオニーに訊いた。

「友達ではない────彼ら、スリザリン生なの
 青白い顔をしてるのが、ドラコ・マルフォイ。
 それから、腰巾着のビンセント・クラッブと、グレゴリー・ゴイル。
 本当に、嫌な奴よ」

ふーん、とあたしは頷く。

「宜しくね、ドラコ、ビンセント、グレゴリー」

彼らに、こんな感じで話しかけるの、そんなにダメかな?

ハリーとロンは顔を見合わせ、ハーマイオニーは顔をしかめた。

「────誰だ?」

ドラコがあたしに警戒の目を向けた。

「レイナ・ウィルソンよ」

「レイナ・ウィルソン────。
 ウィルソン家の末裔で、天才の?」

「ええ」

ドラコは、顔に笑みを浮かべ、言った。

「何だ、あなたか────。
 レイナ、こんな奴らと一緒にいるべきではない。
 コンパートメントを移動しよう」

ドラコは手を差し出してくれたから、あたしは少し申し訳ない気持ちで言った。

「あー、ごめん、それは無理なの。
 あたし、ハリーの護衛としてホグワーツに来たから……。
 ハリーの傍は、離れられないわ」

「────分かった。
 ところで、そいつは誰だ?」

リーマスの方を見ながら、ドラコが訊いた。

「リーマス・ルーピン。
 闇の魔術に対する防衛術の、新しい教師よ」

「そうか。
 それじゃ、クラッブ、ゴイル、行くぞ。
 レイナ、また会おう」

そう言ってドラコは、コンパートメントから出ようと、戸を開けた。

ドラコの後ろ姿に向かって、あたしは言った。

「あんまり、人のことを”こんな奴”とか言わない方がいいよ?」

ドラコは振り向いて、静かに笑った。