二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ハリー・ポッター □天才の再来■ ( No.3 )
日時: 2010/10/09 15:43
名前: 杏樹 ◆cjsQ37oB4w (ID: MXERWh7v)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=17999

(レイナ視点)

「そろそろ準備しなきゃ……」

あたしは呟いた。

読んでいた本をトランクの中に入れると、鏡を取り出して、机の上に置いた。

鏡には、300年前からあまり変わっていない顔が映る。

真っ黒の髪、緑の目、凛とした眉。

さらに、トランクからメイク道具を出し、軽くメイクを施す。

そして、腰まである長い髪をポニーテールに結う。

「よしっ」

横に置いてあるトランクに鏡とメイク道具を片付ける。

レイナ・ウィルソン────それがあたしの名。

300年前の記憶は今でも残っている。

あたしとフィリップは、様々な呪文を掛け合った。

呪文が混ざり合って、あたしたちは眠りに着くことになったみたい。

300という歳はとらなかった。

300年前と同じ姿でここにいる。

目が覚めるとあたしは、自分の屋敷にいた。

十数人の召使が世話をしてくれていた。

ウィルソン家は純血。

だから、その末裔のあたしに仕えるのは当たり前────と言っていた。

しかし、自分の世話は自分でやるものだと思うから、あたしはすぐに一人暮らしを始めた。

「さてと……」

あたしは立ち上がると、トランクを持った。

93/4番線に行くんだ、あたしは────。

神経を研ぎ澄ます。

行くぞ、それっ。


……ふう。

無事に姿くらましできた。

ホグワーツ特急はまだ来ていないみたい。

あれ、誰かいる。

ベンチに座っている、若いとはいえないような男の人。

あ、こっち向いた……。

立ち上がって近づいてくる男に、あたしは若干警戒した。

「────レイナ・ウィルソンって、君のことかな?」

男があたしに笑いかける。

「あなたは?」

素っ気なく返事をする。

「リーマス・ルーピン。
 ホグワーツの教員だよ」