二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【稲妻・ボカロ】翡翠の波紋【気まぐれ短編集】 ( No.127 )
日時: 2010/08/12 16:53
名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)

+*この時間が宝物*+


 もう空は端から端まで橙色。見惚れてしまいそうなぐらい、深くて綺麗な夕焼け空。かすかな潮の香りが鼻をくすぐり、だんだんと波の音が迫る。
 俺は一回立ち止まり、彼女がいると思われる海岸に向かって思いっきり走り出した。


「ルカ!」
「……あ、レン君」

 思ったとおり。海が見える崖に、景色と同化するかのように彼女は立っていた。
 俺が呼びかけて数秒たってから、桃色の長い髪を揺らして、ルカは振り向く。
 きっと、また海に夢中になっていたのだろう。

「本当にここが好きなんだな。まあ、ルカに似合う場所だけど」
「そんなことないわよ。……だって、ここにいるとなんだか落ちつくの。いるだけで感性を磨けるしね」
「ルカは美術部だもんなあ」

 まあね、とルカが白い大きい帽子をとる。青い瞳がこちらをじっと見た。淡い微笑みが俺に向けられる。
 相変わらず美人だ。でも、俺がルカに惹かれたのはそれだけじゃなくて、まるでこのすぐそばにある海みたいなやわらかい瞳がつくりだす、笑顔だと思う。

「で、どうしてここに?」
「……用がなきゃ来ちゃダメなのか?」

 そう言ってみると、ルカは俺を少し驚いたように見つめると、黙ってまた海の方に向きなおした。そして「お隣どうぞ」という透き通った声が小さく聞こえ、俺は何も言わずに彼女の傍へ歩み寄った。
 凛とした白い横顔に映える青い瞳が、海と同じように夕日に染められる。橙色の瞳もルカに似合っていた。

「ずっと、こういう時間がレン君ともてたらいいのにね」
「……ああ、そうだな」


潮風が優しく俺達をなでる。




あれなんだこれ。

ゴメンねれっちゃん、きっとこんなんじゃないよね。
その歌聴いてないから想像に任せたらこうなりました☆←
でもレンルカもいけるもんですね……

それでは。