二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【稲妻・ボカロ】翡翠の波紋【気まぐれ短編集】 ( No.25 )
日時: 2010/07/29 04:25
名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: 0UeCjiTy)
参照: 教えの宿題ふざけるな、でもF田先生がやってたことなんだよな……

+*なびくの、揺れるの、ひろがるの*+


軽快な小走りの足音が茂みの向こう側から聞こえてくる。
足音は、それほど速いわけでもなく、まあ小さい子供が走っている時ほどのものだろう。

風が空間ををなでるように吹き、大きな音をたてて草木はぶつかりあう。その茂みから、急に小動物が飛び出たりする。赤い小さい実が、樹木から落ちる。

「——……あ、落ちちゃった。もったいない」

すると、その実を上からかがむようにして見る少女。
さっきの足音はおそらく彼女のものだろう。

「それにしても、風強いなー……。寒いわけじゃないけど、髪がいちいちなびいて……」

少女は、薄桃色の長い髪の先を、白い小さい指で弄ぶ。まだ風は緩やかに吹いていて、またその髪はなびく。
白いレースがついた少女のスカートも、ふわり、と広がる。

「帽子、飛ばされないようにしなきゃ」

彼女の頭には少し大きい麦わら帽子——母親の手作りと思われる——を軽く押さえると、少女は深緑色の森に向かって走り出した。
赤いリボンが結ばれているかごを楽しそうに持って。


**


「今日はいっぱいとれたなあ」

少女は行く時よりも嬉しそうな表情で、森からでてきた。
空だったかごには、赤い実がたくさん。あの赤いリボンがどこかわからないほど、たくさん、たくさんあった。

「……もうお空が青じゃなくなっちゃった。早く帰らなきゃお母さんに怒られる」

少女の言うとおり、空は暗くなりかけていた。——といっても、ほんのり橙色に染まっているだけだが。

少女は実を落とさないよう、かごに気を配りながら、大好きな母親が待つ我が家にむかって走り出す。
今はもう風は吹いていなかったが、彼女が地面を蹴ることによってつくりだされる風が、また薄桃色の髪を、なびかせた。


「ただいま、お母さん!」
「おかえり、ルカ」

少女——ルカは帽子を取ると、笑顔を顔中にひろがらせた。


(風に乗って、どこかへ飛んでいってしまいそう)




うん謝ります。

いやあルカ姉さまの少女時代! いいじゃないですか〜。良いと思いません? ねえ!?(((しつこいわ

これのジャンルもなんなのかさっぱりわかりません。なんなんでしょう。誰か教えてください。また、ついでにどんなジャンルがあるのか教えてください。
私が知ってるの、「シリアス」「ホラー」「ほのぼの」「ギャグ」「恋愛」「悲恋」ぐらいですよ〜;;

それではそれでは。