二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【稲妻11・ボカロ】毒砂糖【カエル様リク完成】 ( No.316 )
日時: 2010/09/04 20:22
名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)

+*久しぶりの太陽(それは、)*+


「……あ、」



 そうだなあ、今から二十分ぐらい前のこと。

 今日はじめっとした天気。太陽なんてひとかけらも見えなくて、よどんだ灰色のブ厚そうな雲に全て覆われている。その雲からはザーザーザーザーと止むことなく生温かい雨が……。最近はいつもこうだった。
 あたしは外で遊ぶのが大好きだし、家にいてもやることとかない。勉強? やるわけないじゃん。
 というわけだから、遊べはしないけど散歩にでも行ってみようかなあ、と思い、近所をぶらぶら歩きまわることにし。

 今に至る。



「嘘っ」

 思わず口から洩れてしまう驚きの言葉。
 だって、目の前には確かに、……修がいたんだもん。

 豪炎寺修也。クールで冷静なエースストライカー。そしてあたしの幼馴染で、——あたしの初恋の相手でもある。
 そんなあいつと久しぶりに、会った。

「修! 久しぶりじゃんっ!」

 古本屋の中で何か小難しそうな本を読んでいる修に大声で呼びかける。ん、と本の文字から目線を逸らしきょろきょろとあたりを見まわしてあたしに気付いた修は、あたしと同じように驚いた顔だった。
 ぱちぱちと瞬きをして動こうとしない修に、自分の髪の色と同じ桜色の傘をたたんで——だいぶ雫が飛び散ったけど気にしない気にしない——にっ、と笑ってみせた。

「……本当久しぶりだな、桜木」
「やだ、愛歌って呼んでよね!」

 まだ信じられないのか瞬きを繰り返す修の真っ黒い切れ長の眼は、あたしの言葉に呆れた、という文字を浮かばせる。
 でもあたしは修って呼んでるのに、幼馴染なのに桜木はひどーい! ……って言ったら、なんて言うのかな。

「元気だったか?」

 目線を少し逸らして呟くようにだされた言葉と声は、なんだか懐かしくてあたたかい。
 修があたしのことどんなふうに思ってるのか知らないけど、でもあたしにとっては修の一言一言が大切なわけで。

「うん、当ったり前でしょ! そっちこそ大丈夫? 練習しすぎとかさ」

 あたしの質問に、答えに迷ったのか数秒どこかを見て——あたしにはわからないけど——軽く頷く。平気だ、とこれは本当に呟かれただろうと思われるその言葉が、あたしを安心させて、そしてあたしの知らない世界で修は頑張ってるんだろうなと思うとちょっぴり心が痛かった。

「……あ、もう」

 そしたら修は腕時計を見ると、珍しくどこか哀しそうな影を瞳に浮かばせて、持っていた本を元の棚に返した。

「悪い、練習に行かなくちゃいけないから」

 え、と突然言われたことに対して声を洩らすことしかできなかったあたしに、「また電話する」という言葉を残して本屋の外に出た修。
 待って、とたった一言言うのが躊躇われて、どんどん遠くなってしまう気がして、こんなことで涙が出そうになってしまった情けないあたし。もうちょっと一緒にいたいのに。

「——……雨、止んだな」
「えっ……?」

 滲んでしまいそうな涙を頑張って堪えた時、修の声が聞こえて。修につられて空を見上げると、いつのまにかあの雲と雨はなくなっていた。
 くす、と軽く微笑んだ修は、眩しかった。


 あたしの一番の太陽は、君だから。




よくわからないという。

あれ、これ両想いになってる気が……あれれ? しかも微妙にシリアスっぽい気が……甘々じゃねーじゃねーか。
愛歌ちゃん絶対キャラ違いますよねゴメンなさいなんかこうなりました。とにかく、Goはモテモテで羨ましいなあと思いました。(は
わーダメダメですねもういつものごとく。皆! オラに文才をわけてくれ!(タヒタヒタヒ

それでは有難う御座いましたっ!