二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【稲妻11・ボカロ】毒砂糖【紅花様リク完成】 ( No.388 )
日時: 2010/09/19 18:32
名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)

+*水中夢*+


「わー綺麗っ! 可愛いっ」

 大きな水飛沫をあげて、透き通った水の中に吸い込まれるようにして入っていく紺色のイルカ。身体についた水滴が太陽の光を反射して、きらきらと銀色に光る。
 そんな、前から観たいと思っていたイルカのショーを、風丸君の隣で観ていられるなんて、ホントに嬉しい!


**


『な、なあ、水族館……一緒に行かないか?』

 三日前、顔をほんのり赤くして、風丸君がチケットを差し出したのがこの夢みたいな時間の始まり。
 もともとお魚やイルカとか、大好きだし、それに——ずっと前からの片想いの相手である風丸君に誘われたんだから、断るわけがない!
 ……風丸君は私の気持ちには気づいていないんだろうなあ、って思うと、ちょっと虚しくなるけど。それでも、少しの時間だけでも風丸君と一緒に過ごせるんだもん!


 そんなことを思い出しながら、隣にいる風丸君の顔をちらっと見る。空色の髪の毛がちょっぴり濡れていて、明るい空色と落ち着いた海色のグラデーションが綺麗だ。赤い瞳はいつもの大人っぽい感じと違って、まだ小さい子供みたいに輝いている。こんな風丸君も可愛くていいなあ、ってイルカよりも風丸君に見とれてしまった。


**


「次、どこか行きたいところあるか?」

 入り口で貰ったパンフレットを広げて、軽く微笑む。さっきとは違い、いつもの大人な風丸君になっていた。
 まあそんなのどうでもいいや。……うーん、行きたいところ……。
 パンフレットをじっくり見ても、ぱっと思い浮かばない。だから風丸君が行きたいとこでいいよ、って言おうとして視線を移したら、ちらりと視界の端に何か——大きな水槽が映った。なぜか興味が湧いて、「あそこ行きたい」って指差したら、「わかった」と穏やかに風丸君は言って。
 だけど目線がうろうろして、何かを迷っているような感じ。どうしたの、って聞こうとしたら、手がふわっ、とあたたかくなった。

「い、……行くぞ」

 ——私の手を握ったまま、歩き出す風丸君。後ろを向いてるからわからないけど、ちらっと一瞬見えた頬が微かに赤かった気がする。


 水槽の前に着いた。
 小さい魚達が、一つの群れになって渦を巻くように泳いでいる。うろこが銀色に煌いて、おかしな例えだけどゆっくりした流れ星みたい。とってもとっても綺麗。

「私もあの魚達と一緒に泳げたらなあ。そしたら綺麗に見えるでしょ、なーんて」

 笑いながら風丸君の方を見る。そしたら、赤い瞳がじーっとこっちを見ていた。え、なんで?

「——若菜」

 真剣な声で、でも甘くやわらかい声で、囁かれた。どく、と自分の中で鼓動の音が響く。いつのまにか、私の耳には自分の鼓動の音と風丸君の声しか入っていなかった。

「今のままでも、世界で一番綺麗だから」

 ふっ、と口元と目元を緩める。その言葉が私の耳に入ってきたころには、

「大好きだよ」

 その響きと風丸君の腕の中のあたたかさに、優しく包まれていた。




わー! わー!! わー!!!
なんじゃこりゃあああ色々と恥ずかしいです色々と。
ってか波音ちゃんの性格違いますよね天然目指したんですけどできませんでしたゴメンなさいゴメンなさいああああああああ
しかもあんまりご要望にお応えできてないっていう。保護者的な風丸さん目指したんですけどできませんd(ry
あああああああああほんっとうにゴメンなさい。皆! オラに才能を分けてくr(

では、リク有難う御座いました!