二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【稲妻・ボカロ】翡翠の波紋【気まぐれ短編集】 ( No.41 )
日時: 2010/07/16 19:12
名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
参照: U.Nオーエンは彼女なのか? のとあるアレンジを探しているが見つからない。

+*まっしろふわふわ、僕の大切なお友達*+


「あ、いつものおじーちゃんだー!」
「ん? ああ、士郎君か。おいで」

まだ幼い男の子、士郎が公園で遊んでいると、よく透る犬の鳴き声と共に一人の老人が入ってきた。士郎はその姿を見つけると瞳を輝かせ、持っていたおもちゃの青いスコップも放り出し、老人の元へと駆け寄っていく。

「きょうもワンちゃん元気だー! よかったあ」
「心配してくれてたのかい? ありがとう、シロも嬉しいだろう」

士郎が小さい手で、大きい柴犬の真っ白でふさふさな背中をなでる。その様子を微笑ましく眺める老人。

「やっぱり白いね。シロっていうなまえにピッタリ!」
「そうだろう、これほど白いのは珍しいんだよ」
「シロはすごいなあ」

士郎はシロの顔を覗き込む。特に表情は読み取れないが、温厚そうなことはわかる。

「わっ、くすぐったい!」

シロが士郎の頬をなめ、士郎は一瞬驚くがすぐにきゃっきゃとはしゃぎはじめる。
老人は笑いながらベンチに腰を下ろすと、士郎にボールを渡した。

「これ、使ってみるかい? シロが大好きなんだ」
「ホント!? なげればいいの?」
「そうだよ」

士郎はパアッと顔が明るくなり、手にちょこんと乗せた、少し汚れたボールをじっと見つめる。

「……よーし、そらいくぞ、シロ!」
「ワン!」

士郎がえいっ、と投げたボールが大きく弧を描き、地面に落ちる瞬間シロが上手く口でキャッチする。
そんな遊びを士郎は終始笑顔で何分も続けていた。


**


陽が沈み、橙色に染まった大空。少し肌寒くなる風が吹く。士郎はブルッと震えると、むき出しの腕を自分の手で抱きしめた。

「士郎君、寒いんならシロにくっついたらどうかね」
「あ、そっかあ」

士郎はギュッ、とシロに抱きつき、大きな腹に顔をうずめた。その間、ずっと吠えないシロ。

「……あったかい」
「そうだろう」
「それに、もふもふしてるしふかふかだし、まるでぼくの毛布みたい」

気持ち良さそうに、ゆっくりと顔をあげた士郎は、ぱちぱちと瞬きをし、ほったらかしにしていたスコップを拾いに行く。服をパンパンとはたくと、彼は老人に向かってぺこりと頭をさげた。

「きょうはありがとね、おじいちゃん! あとシロ! すっごい楽しかった!」
「そうかそうか、わしも楽しかったよ。士郎君の可愛い姿が見られてねえ」
「ワンワン!」

ニコニコして士郎の頭をなでる老人と、嬉しさがはちきれるような鳴き声をあげるシロ。士郎はえへへ、と恥ずかしそうに笑う。

「……それじゃ、またあしたね!」

パッと顔をあげて、士郎は手をブンブンと大きく振り、すっかり橙色の公園をあとにした。老人もシロを連れて、彼とは逆方向の道を進む。


(またあしたも、ううん、ずっとずっと遊びたい)
(シロは僕の大切なお友達)




ははは☆

(幼い)ふぶきゅんと柴犬。ああヤベえ。
この二つの組み合わせを言い出したのはソラなんだけど、ナイスとしか言いようがないよもう。可愛すぎでしょ^^

……私の文章力では表現できなかったけどね☆

あっ、アツヤがいない。このころはまだいたのかもしれないのにー。まあいいや(((よくねえ
あー幼少期パロって楽しいわー。

見てくださってありがとーございました!
……お、参照200突破だ♪