二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

 白雪桃桜  ( No.673 )
日時: 2011/01/11 15:59
名前: 氷橙風 ◆inazumaCHw (ID: yjS9W/Zh)
参照: 頑張ってCPにはしないようにしました。努力はしましたここ重要。

「……さっみぃ」

 ある冬のその日は、東京にしては珍しく雪が降っていた。豪雪というわけでもなく可愛らしいと言えるようなものだが、それなりに積もる程度には降っている。
 当然、運動系の部活は休止または建物内でできることをする、のが普通なのだが——佐久間は、一人で黙々と、

「でっきたー」

 小さな雪うさぎをつくっていた。
 というのも、普段の練習と勉強で疲れているサッカー部員ほぼ全員がのったりと寝てしまったのだ。眠気というものがさっぱりなかった佐久間は、自分だけ起きていても当然暇になるだけで。幸せそうに眠りこけているチームメイトを起こすのもさすがにどうかと思い、それなら、と普段はできない雪遊びをしていようと思い立ったのである。
 
 かじかむ手の冷たさを我慢しながら、つくりあげた小さなうさぎの背中を撫でる佐久間。
 ——雪遊びなんて見つかったら子供っぽいって思われるよな、
 そんなことを考えてしまう佐久間にとっては、逆に皆が寝ていてよかったのかもしれない。もっともそれは、彼が望む雪遊びが、大人数で行う雪合戦などではないからなのだが。

「……本気で寒いし、戻んなきゃな」

 いくら上着があってもただの制服、しかもずっと冷たい雪を触り続けていたのだ。佐久間は相当寒いはずであり——それを楽しさが打ち消していたのだが——ふぅ、と手に息を吐くと、立ち上がって部室へ戻ろうとする。
 と、その動きの前に佐久間の視界が薄桃色で覆われた。
 そこにあるはずのない色のため、驚きで一瞬佐久間の肩が跳ね上がる。だが、『それ』がなんなのかわかったのか、すぐに溜息を軽くついた。

「これ……何の真似だ?」

 手にかかった数枚の『それ』——薄桃色に塗られた桜の花弁型の紙を払い除け、後ろに立っていた源田の方を呆れた目で振り返る。対して、佐久間の上に降らせたその花弁(?)を大量に手で抱えた源田は、にっといたずらっぽくながらも無邪気に笑った。

「雪と桜って合うかなって思ってさ! 頑張って作ってたんだ」
「……一枚一枚、切れ込みいれて? お前アホか」
「中途半端だとつまんないだろ」

 地面に落ちた花弁もどきをよく見ると、確かに全て丁寧に作られているのがわかる。小さな紙切れを花弁型に切っていくのは——しかもたくさん——かなり大変だろうが、源田は神的に器用なのでそれも容易いことなのだろう。

「……つーか、考えてること女々しくねーか」
「顔も女っぽい上雪うさぎなんていう可愛いもの作ってるお前に言われたくねーよ」
「……るせえ」

 てっきりもっと噛みつかれるかと予想していた源田は、それだけかと拍子抜けしたが、

「確かに……似てるけどさ」

 佐久間が少し悲しそうな目で、源田を——いや、源田を通り越したどこか遠くを見ているのに気付き、目を伏せた。

「ふわっ、て、簡単に消えちゃうとことか」

 何かを思い出しているかのように、佐久間がぽつりと呟く。ああそうだな、と決して明るくはない声で返事をした源田も、『何か』の正体がわかっているのだろう。
 しかし、すぐに表情を変え、いつものようににこりと笑いかける。

「……なっ寒いし、早く中入ろうぜ!」

 感傷的な顔をしていた佐久間は、その一言でばっと顔をあげ。痛いぐらいに切なそうな目で僅かに後ろを振り返りながらも、柔らかく微笑んでこくりと素直に頷いた。

( それはきっと、溶けるべきもの )


何が書きたかったのか自分でもよくわからない。

まあつまり……真帝のこと引きずりながらもこうして慰めあってたらいいな!ていう、いや友情ですよ?……最近フィルターがかかりすぎて自分でも区別ができなくなってきました。そろそろ危ないな……
雪うさぎは空屡様の案より頂きましたw雪うさぎってマジ可愛くね!?(((
なんか妄想しか詰まってないようなクソgdgd文にお付き合いいただき有難う御座いました。

P.S. 「のったり」って擬音が好きだったりしまs(どーでもいいお