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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 。+゜番外編No.9゜+。ver.参照1000超え!!!! ( No.68 )
- 日時: 2011/09/01 16:30
- 名前: 遥菰 (ID: UlJE/3RE)
私の家は、お父さんが死んでからどんどん貧しくなっていった。
そしてついに・・・資産が尽きた。
「フライ・ホークアイだな。」
「・・・・どちら様でしょうか・・・?」
その時は偶々リザが外出中だった。
・・・今思えば返ってよかったのかもしれないが。
「東方司令部所属、バスク・グランだ。お前の噂はこの私の耳にも届いている。どうやら、凄腕の錬金術師らしいな・・・。」
「はぁ・・・・。」
「そこでだ。どうだ、我が軍に入らないか?」
「な!?」
今までさほど興味が無いようにあしらっていたフライだったが、その言葉に驚いていた。
「勿論、ただとは言わんぞ。お前の家はもう金がなく、倒産寸前らしいな・・・。軍に入れば倒産まではいかずとも良くなるであろうが・・・。」
「・・・・・でも、軍に入るだけではいけません。そのぐらいのお金では・・・。養っていけないでしょう。」
そう言ってうつむくフライ。
「国家錬金術師・・・ならどうだ?」
「!」
「国家錬金術師になれば、一年の収入が1億はくだらないだろう。」
「・・・考えさせてください。」
「分かった。だが、国家錬金術師の試験は2ヵ月後だ。それまでに決めたまえ。」
言いながらグランはフライに背を向け帰って行った。
「国家錬金術師・・・・・。お父さんが、もっとも忌み嫌っていた、軍の狗に。・・・でも。」
—でも、それでリザを・・・この家を守ることができるのならば。
—私は喜んで棘の道を進みましょう。
—それで大切な人を守ることができるならば。
—私は喜んで悪魔にでもなりましょう。
—そう、私は決めました。
—迷いはきっと、表れない。
—軍の狗だろうがなってやろうではないでしょうか。
—・・・・と、私は自分で心に決めたのです。
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