二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- イナズマイレブン 私と世界の仲間達 ( No.122 )
- 日時: 2010/08/25 14:12
- 名前: 薔薇結晶 (ID: w/o6P.S0)
第22話 「チームメイト、仲間」
<<コンコン>>
「失礼しま〜すっ!!」
ジュリア「ん…。」
マーク「あ、起きた。」
ジュリア「…サクラと、ディランと、アンジェロね。」
サクラ「え!?分かるの!?」
ジュリア「私は目が見えなくても、みんなの声は分かるよ。」
アンジェロ「すごいなぁ。」
ジュリアが視力を奪われて5日。
でも彼女はそこまで苦労しているようには見えなかった。…唯一、食事以外は。
いつもの感覚でパンを口に運ぼうとするが、いつも鼻の辺りに当たるのだ。
ジュリア「あたっ。」
フィディオ「また当たった。」
…と、こんな風に。
サクラ「あ、そうだ。」
ジュリア「?どうしたの?」
サクラ「ジュリアに荷物が届いてたの。ワレモノって書いてあるわ。」
ジュリア「宝石や石関係は勘弁。」
全「……。」
ジュリア「サクラ、開けてみてくれない?」
サクラは包みを開ける。
サクラ「…葉っぱ?」
ジュリア「!!」
マーク「どうした?」
ジュリア「貸して!きっとビンに入ってるでしょう?」
サクラ「うん。手に置くよ?」
サクラはジュリアの手にビンを置く。
ジュリアは蓋の位置を探って蓋を開ける。
そして、匂う。
ジュリア「パープルレイン、パパメイヤン、ローテローゼ、ブラックティー、ゼブラもあるかな…。間違いない、絶対にコレはアレだわ。」
フィディオ「よく分からないな。」
エドガー「ローテローゼは確か薔薇の一種では…?」
サクラ「な、何なの?それ…。」
ジュリア「ローズティーの茶葉。まぁ葉じゃないけど。私は日本で1日3杯前後飲んでた。」
エドガー「ローズティーでしたか…。」
マーク「なんで品種が分かったんだ?」
ジュリア「自分で育てた薔薇だから。」
サクラ「飲む?」
ジュリア「何を?」
サクラ「その、ローズティー。あと軽く20以上はありそう…。」
ジュリア「確かに飲みたいけど。」
サクラ「じゃあ注ぐね。」
ジュリア「いいの?」
サクラ「いいよ、これくらい。だって…仲間じゃない。それにその仲間が飲みたいって言ってるわけだし。」
ジュリア「…ありがとう。」
夜。
ジュリアは気持ちよさそうに寝ている。
屋上では、男子が話をしていた。
フィディオ「それにしても、ジュリアってすごいよな。」
エドガー「そうですね。」
ビヨン「真面目に話し合いに参加したらどうだ。」
マーク「とりあえず、カンナをどうにかしないとな。」
フィディオ「そうだな。毎回こんなになってちゃ、情けないし。」
エドガー「そもそもカンナが出てくるのはどんな時なんでしょうか。」
マーク「恐らく、サッカーに関係のある場所。」
フィディオ「もしくは2人の思い出の場所に似ている所とか?」
エドガー「ですが今回出てきたのは練習の休憩時間。」
ビヨン「そこまで関係があるとは思えない。」
「「「「………。」」」」
「とりあえず。」
フィディオ「もうジュリアにこんな目には合わせない。」
マーク「そして…。もうカンナの好きにはさせない。」
2日後の朝。
「ん…。」
マーク「おはよう、ジュリ…!」
ジュリア「!!」
マーク「目の…色が…、戻ってる!」
ジュリア「見えるっ…。見えるわ!視力が戻った!!」
第22話 終わり!!