二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- イナズマイレブン 私と世界の仲間達 ( No.712 )
- 日時: 2010/11/13 13:16
- 名前: 薔薇結晶 (ID: 1CPnMR4A)
第39話 「堕ちた女王」
“最終奈落”は漆黒の雷と共にゴールへ向かう。
だが、ジュリアはボールを蹴ってはいなかった。
なのに“最終奈落”のスピードは並ではない。
そして、このシュートに疑問を抱えるものが居た。
マーク「…これは、ジュリアのシュートではない…。」
ディラン「? どういう事だい?マーク。」
マーク「ジュリアは闇のシュートは使わない。いや、薔薇の特性からして、『使えない』はずなんだ。」
ドモン「だったらこのシュートは誰のなんだよ!!今まで“最終奈落”なんて技聞いた事ないぞ!!」
マーク「俺だってない。だが…ジュリアの魔法陣の辺りを見てみろ。」
ディラン「!!!」
魔法陣のそばにあったのは、『黒い薔薇』だった。
ディラン「Why!!?黒薔薇は…っ!!」
マーク「あぁ。6年前…正確には2年前に消えたはずだ。」
“最終奈落”の条件。
それは『絶望』『破滅』『闇』。
これに全て結びつくのは黒薔薇、カンナだった。
『絶望』これは黒薔薇自身、つまりカンナの死を表す。
『破滅』これは黒薔薇が破壊した、傷つけたジュリアの仲間達を表す。
『闇』これは、黒薔薇そのものだ。
“最終奈落”は生前のカンナの技だったのだ。
円堂「“イジゲン・ザ・ハンド”!!」
“最終奈落”は“イジゲン・ザ・ハンド”に当たる前に突き抜けた。
そして、ホイッスルと同時だった。
「あぁぁあああぁぁあぁあぁああぁぁああああぁぁぁああぁっっ!!!!」
叫び声が
響いた。
マーク「ジュリア!!!」
<<ドオッッ>>
と、ジュリアから何かが溢れた。
どす黒い緑の荊。黒の花弁。
『黒薔薇』だった。
だがそれは一瞬の出来事に終わった。
マーク「…まだカンナが残っていたのか…?」
ジュリア「知、ら……ない…っ…、分から、な…い…。」
そして、ジュリアは崩れ堕ちた。
<<ユニコーン、選手の交代です!キャプテン、ジュリア・クラウンを抜いて、スティーブを投入!>>
マーク「みんな、よく聞いてくれ。」
マークがそう言うと、みんな頷いた。
マーク「…ジュリアは体を崩壊させてまでこの試合に賭けていた。そして、5点目を入れてくれたんだ。この試合、絶対に無駄には出来ない。なんとしてもこの5点を守り抜くんだ!イナズマジャパンに、逆転させてはならない!」
全「おぅ!!」
マーク「勝つんだ!カズヤや、ジュリア、監督、アメリカの為に!!」
遠く、聞こえた。
スタジアムの歓声が…とても、遠く。
なのに、彼の声はしっかり聞こえた。
とても、頼りがいのある、しっかりとした、優しい、彼の言葉。
「お前の為にも、絶対に勝つ。」
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「「「“皇帝ペンギン3号”!!」」」
「“グラディウスアーチ”!!!」
ハッと目が覚めたときには、5−6。
…6…?
逆転されてるじゃない!!!
ジュリア「全く…何をやっているのよ…。」
カズヤ「ジュリア!!!」
マリ「起きたのね!良かった…!!」
カズヤ「大丈夫なのか…?」
ジュリア「全然平気よ。“グレイプニル”と“最終奈落”の痛みも感じないわ。」
監督「…行けるか?ジュリア・クラウン。あいつらの所へ。」
ジュリア「行けないとでも、思ってるんですか?」
<<ユニコーン、選手の交代です!!エディ・ハワードに代えて、ジュリア・クラウンです!!!>>
歓声が上がった。
アメリカのサポーターだ。
ジュリア「全く…頼りないわねぇ?貴方達?」
ディラン「ジュリア…!!!」
ドモン「ははは…っ、『薔薇の女王』復活だな。」
マーク「…行けるのか?」
ジュリア「当然!」
鬼道「ジュリア・クラウンか…回復が早いな。」
豪炎寺「あいつ…台風でも巻き起こすきか…?」
鬼道「…だろうな。」
ジュリア「マーク。」
マーク「何だ。」
ジュリア「1つ、イナズマジャパンに食らってもらおうと思っているんだけど…。体力持つ?」
マーク「…持たせて見せるさ。」
ジュリア「ま…それでこそ『蒼薔薇』に選ばれた選手よ。」
第39話 終わり
イナズマジャパンVSユニコーン。
なんか長いなぁ…。ま、いいけどねw
もう暫くこの戦いを見守ってください!