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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA 傍の刃 ( No.4 )
- 日時: 2010/07/20 17:30
- 名前: ミホ ◆3Z7vqi3PBI (ID: aHnc/Oh6)
桜花は馬を止めると、その場に降りた。
幸村も同じように馬から降りる。
「着きましたな」
「そうですね、あ〜疲れたっ。あ、真田幸村。武器は馬へかけて下さい。私達は戦をしにきたわけではないので」
幸村は、自分の槍を馬へと縛り付けた。
落ちないように、しっかりと固定する。
桜花はそれを確認すると、馬を引いて歩き出す。
辺りは、田畑ばかりで、政宗の住む城はもう少し先だと分かった。
「真田幸村か?」
聞き覚えのある声がして、2人は振り向いた。
「これは片倉殿!お久しぶりでございますな」
奥州筆頭独眼竜、伊達政宗が唯一背中を預ける男、片倉小十郎だった。
今は、いつもの武装した格好ではなく、田畑を手伝っていたのか、農民の格好だった。
「奥州に何の用だ?」
「某、桜花殿の護衛をしていたのでござる。あ、桜花殿とは、御館様のご親戚の方でござる」
「初めまして。武田が娘、桜花です。お初にお目にかかります。会えて光栄です」
小十郎は小さく会釈した。2人は面識が無いのか、「初めまして」な感じが出ていた。
「では、そろそろ行きますね。またどこかでお会いしましょう」
幸村は桜花に促され、歩き出した。
小十郎は2人を見送ると、城へと帰っていった。
「まだなのですか?」
「うん、もうちょっと先」
2人はずいぶん長く歩いていた。
辺りは相変わらず田畑があるが、人の気配はしない。ましてや、家も無い。
「桜花殿・・ここは」
「うん?奥州の隅っこだよ。おかげで人はいないけどね。あ、あったあった、あれだよ」
田畑しかない静かなところに1つだけポツンと家が建っていた。
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