二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA弐【月夜の歌姫〜罪無き花〜】 ( No.5 )
- 日時: 2010/07/20 07:28
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 8keOW9sU)
- 参照: http://yaplog.jp/000331/
こと>ありがとうw
うん、頑張る。
※第1話は少し長いものです。
第1話 〜川中島 PART1〜
「久しぶりだな、真田幸村。you doing OK?」
三日月を模ったような兜で、右目を硬く閉じた眼帯が目に付く青年は、馬から下りて言った。
彼の名は奥州筆頭の伊達政宗。
奥州統一により、政宗は有名なる武将の一人である。
その彼、政宗の見る先には…——紅の色が目立つ青年を捉えていた。
紅の色が目立つ青年は政宗を見て返す。
「この時を待ちわびていた…!独眼竜、伊達政宗」
この紅の色が目立つ青年の名は甲斐の若虎真田幸村。
彼は唯一政宗と同等であり、一番政宗を永遠の「ライバル」としている。
政宗も幸村と同じだ。
そんな彼らが生きるのは、戦国割拠の忙しい戦国時代。
ちなみに今は、織田信長が豊臣によって消されたと言う知らせの後日の川中島である。
幸村は愛用の槍の先を政宗に向ける。
「いざ尋常に…——勝負!」
その言葉を待ってましたと言うように政宗はニヤッと笑った。
「上等だ。最高の気合を入れて…——俺を楽しませてくれよ?」
両者は前へと歩き出す。
そして、だんだんと走り出す。
幸村は槍を強く握り、政宗は自分の武器六爪流を取り出す。
「Come—on!YA!HA!」
「燃えよ、我が魂っ!」
両者火花を散らし、攻撃を防ぐ。
その様子を見た後、ニッと両者は笑う。
その後はすぐさま攻撃を翻し、距離を取った。
また二人は間合いに詰めていく。
攻撃をしてはかわしたり防いだりをする。
その姿はまるで、対照的な色が交互に光っているようだ。
幸村は政宗の攻撃を防いだ後、上に垂直に飛び槍の先に火を灯す。
「はぁぁっ!!」
「うらっ!」
負けじと政宗は左の手に挟んでいる刀に雷を灯し防ぐ。
その威力は周りにも影響した。
「ぐっ…筆頭、初めから六爪を…!」
「真田の兄さんも一段と腕を上げていやがる!」
伊達軍部下から声が漏れた。
その部下を取り締まっている男は少し険しい顔で見つめる。
彼の名は片倉小十郎。
伊達政宗の腹心であり、奥州の竜の右目とされている。
そんな小十郎は、丘の下の方に目をやる。
下では、武田信玄の軍と上杉謙信の軍が対立し戦っていた。
その小十郎の姿を見た少女位の女が言う。
「——小十郎、どうかしたの?」
「…なんでもないさ」
「…そう?」
彼女は「?」マークを出した。
彼女の名は旋風如月。
六年前、この伊達軍に入ってきた忍だ。
小十郎は少し彼女を見た後、部下達に聞こえるように言う。
「いいかテメェらっ!政宗様の勝ちが突撃の合図だっ!」
「「「YEAS!!」」」
伊達軍が盛り上がっている中、政宗と幸村は交互に攻撃を休めない。
槍の突きを少し早めた幸村は、真剣な顔で政宗に言う。
「この川中島は、お館様と謙信公がいよいを持って思念を決する場っ!貴殿に邪魔はさせぬっ!」
「悪いが、突破させてもらうぜ!天下を取るのは奥州の独眼竜だ!have a patey!」
政宗はそう言ってその早い突きを防いではかわし、攻撃する。
その後、政宗は構え幸村に襲い掛かった。
幸村は火で防ぎ、その場はまるで火災が起こったかのように炎上した。
その炎上した中で政宗は戦極ブーストにと入る。
「うぉらっ!」
幸村も戦極ブーストにと入った。
「うぉぉらっ!」
———…
「でぇいやぁっ!」
武田軍の総大将、武田信玄は斧を振りかざす。
その振りかざした川の水が一瞬にして氷と化し、割れる。
「はぁぁぁっ!」
上杉軍の総大将、上杉謙信が氷と化をしていたのだ。
間合いに詰め込み、飛んで早い剣捌きをお見舞いする。
信玄は斧で攻撃を封じる。
降り立ったのを見計らい、信玄は斧で早い攻撃をするが謙信は素早い速さで飛ぶ。
「せいやっ!」
謙信は一振りしたが、信玄の兜を少し掠っただけ。
信玄は反動を利用して、距離を保つ。
「ふっ…久々に疼きよるのぅ」
「…同じく」
謙信と信玄は互いの顔を見るように振り向く。
そして武器を構える。
「今日こそ、存分に戦りあおうぞ謙信よ」
「甲斐の虎、私の全てを持ってもてなし毘沙門天の加護の元討ち果たしましょう」
どちらも真剣な顔で睨み合う。
そして、謙信が動いた。
信玄は斧を振りかざし、謙信は水平になって刀を振るう。
どちらの己の武器同士が火花を散らし、芸当のような熾烈な戦いを見せた。
———…
雲行きが怪しくなる中、山道を走る馬が一つあった。
その馬に乗っている大男は急ぐような顔をした。
「間に合ってくれよ…!」
彼が目指すのは…——川中島。
そんな彼の名は前田慶次。
前田の風来坊と言う名で通っている武将で、人に「恋ひ」をするのが戦を収めると考えていた。
その川中島に、慶次は急ぐように馬を少し早まらせる。
慶次は知っているのだ。
今行く先に…——古き友人を。
———…
「ぐっ…!」
「い、いぎぎっ…!」
幸村と政宗は防いだままその場を動かない。
しかもどちらもかなりの体力を使ったはずだ。
「政宗が…——押されている?」
如月は自分の主君の姿を見て呟いた。
いや、どちらも互角なのだろう。
幸村は少し余所見をして政宗に言う。
「ここはっ…やはり控えよ、独眼竜」
「——Ah?」
意外な言葉に政宗は唖然とする。
ガチガチと槍と刀が呻る。
幸村は言葉を続けるように言った。
「貴殿との決着は、某の望みっ…!しかしながら、願おうとは上杉を破った後伊達とは正々堂々正面より…」
続きを繋げようと幸村は言おうとしたが、政宗が遮る。
「フン、相変わらずだなぁあんた。顔を合わせた時が殺り合う時だ。もっと派手に行こうぜ?」
「ぐっ…!」
幸村は少し顔を歪ませる。
それ位しないと、力押しで負けてしまう為だ。
政宗は余裕のような感じで続きを言う。
「あんたをぶっ倒す頃には、武田のおっさんと軍神の決着がついている。野暮に割り込む事も無ぇ。勝った方が、この竜の餌食になるだけだ!you see?」
「ぎぃっ!貴殿こそ、相変わらぬその容易いたし方ござらんっ!」
幸村が力をもっと押してきた為、政宗は振り払う。
幸村は振り払えられたのに少し動揺した。
だが、数歩走り歩き踏み止まる。
槍を構えた瞬間、政宗の三爪が槍を跳ね返した。
幸村はそれに唖然した。
彼の目には青い雷が縦に流れている。
「HAUNT DIVE!」
「ぐはぁぁっ…!」
政宗の固有技が、幸村に落ちた。