二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒執事−knightmare Of a Devil− ( No.39 )
- 日時: 2010/07/27 19:06
- 名前: 泡沫 ゆあ (ID: h9T9UkU2)
第十四話;その執事、兄妹
「・・・・・つまり、どういうことだ?」
セレスティを連れて、ファントムハイヴ邸へと帰ってきたシエルとセバスチャン。
あれだけ嫌っていたセバスチャンに、力強く抱きついているセレスティ。
・・・・・・・・我が目を疑いたくなるシエルだった。
「はい。私とセリーは血を分けた兄妹なんです」
「・・・・・悪魔に、兄妹・・・・・・」
フラフラっとしながらも、気をしっかり保つシエル。
「・・・会って『殺してやる』と言っていたのは?」
「セリーは言葉遣いが乱暴でして、何かあればすぐにそう言うんですよ」
「『見下している』、『屈辱を受けた』の意味は?」
「私が兄なんですから当たり前でしょう?過剰意識しすぎなんですよ、セリーが」
あまりにも低レベルな受け答えに、頭痛がする。
「・・・うるざい、だまれゼバズ・・・・」
「黙りますからその顔どうにかしてください、あとそろそろ離れてください」
言われてグスグス鼻をすすりながらセバスチャンから離れるセレスティ。
「だからお前ら似ているのか・・・・・」
黒髪に真紅の瞳・・・・兄妹だと言われれば不思議なところは何も無い。
「ええ。だから驚きましたよ、フィオリア様の屋敷で会ったときは」
「・・・・セレスティはお前に何も言わなかったのか?」
はい。と顔は満面の笑みを浮かべているが、声は絶対零度の冷たさを持っている。
「当たり前じゃないか!!言ったらセバス兄様は絶対反対するだろ・・・・・」
「当然です!!!可愛い貴方が下賎な人間界に下りることを許可すると思いますか?!」
「私はもう子供じゃない!!!いい加減にしろ!!!」
二人のやり取りを外野で見守っていたシエル。
そしてこう思わずにはいられない。
『成る程・・・・・あいつ(セバスチャン)は度を越えたシスコンなのか・・・・・』
そう思って、馬鹿らしい、と二人を置いて部屋を出て行くのであった。