二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒執事−knightmare Of a Devil− ( No.68 )
日時: 2010/09/18 22:45
名前: 泡沫 ゆあ (ID: h9T9UkU2)

第二一話;その執事、鬼畜


「さぁて、どんな風に可愛がってあげましょうか・・・・」

紅娘はにたにたしながら舌舐めずりをする。
妖艶に見えるが、今のこの状況じゃあ女王様にしか見えない。

「・・・・聞きたいことがある」
「あら、何かしら。可愛い執事さんの頼みだもの、一つくらいなら答えてあげるわ」


「・・・なぜ、女や子供を攫っては人身売買にかけたんだ」


背筋が粟立った。
紅娘が、恐ろしいほどに愉快そうな笑みを浮かべたからだ。

「なぜ?なぜですって?・・・・きまってるでしょう?」


セレスティの目の前までやってきたかと思うと、いきなり顔を両手でつかまれた。


「弱者だからだよぉおおおおぉおぉぉぉ!!!
 あいつらみたいな弱者、生きてても何の意味もねぇだろぉが!!!!
 ・・・・だから有効利用してやってんだよ!!
 資源は無駄なく使わなきゃ損だろぉお?????????
 あはははははっ、あははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!」

・・・・イカれてる。
セレスティはそう思った。

「ふぅ・・・取り乱しちゃったわね、ごめんなさい。
 ・・・・そういえば、貴方も女だったわねぇ」

品定めするかのような紅娘にゾクッとした。

「そうねぇ・・・・・貴方なら高い値段がつくかも。
 これだけきれいな顔立ちだもの、きっとお客はきにいってくれるわ」

このままでは、マズイ。
今の自分には力が使えない。
<契約者>が不在だからだ。

「・・・・さあ、すぐ楽に「そうはさせませんよ」」


牢屋にテナーの声が響いた。


「・・・・・あんた、誰なのよ」

紅娘は不快な顔をする。
そんな一方で、セレスティは目を輝かせた。


「・・・・セバス、兄様・・・・・・・・」



「よくも私の可愛いセリーに手を出しましたね。
 ・・・・・・死ぬほど後悔させて差し上げましょう」

「ふん、やれるものならやって御覧なさいな」


執事と女帝の視線が、絡まった。








「あいつのシスコンぶりは世界一だな」
牢屋の外に置いて行かれたシエルは、独り言のように呟いた。