二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン!火竜の少年 ( No.53 )
日時: 2010/08/23 18:48
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: 2lvkklET)
参照: アフロディと水族館!これってデートとしか思えません!?

「う……お、重い」

 容赦なく照りつける日差しの下、蓮は台車を押していました。
 店のおばちゃんが、「これ店のだけど持って行きな。支度は40秒だよ!」と言って貸してくれたものです。その上に野菜箱3個を置き、野菜箱の上にお菓子の缶とはずれでもらった駄菓子のビニール袋、今日の買い物をしたビニール袋を乗せています。水族館の券は、ジャージの中にしまいました。
 当たり前ですが、アスファルトの上では台車はかなりぐらつきます。下のでこぼこで上下に激しく揺さぶられます。ですから、落ちないように慎重に、蓮は全神経を集中させて台車を押し続けるのです。
 が、しかし……そんなことしていると、普通に歩くより帰宅が遅くなります。いつもならとっくに帰っている時間ですが、今は既に倍近くかかっています。蓮は台車を道脇に寄せると、ポケットから携帯を出します。そして適アドレス帳の中から、ダイヤルします。

「あ、もしもし? ボクボク……」

 ボクボク詐欺ですね。わかります。

 しばらくして、一人の少女とアフロディがやってきました。アフロディは蓮と同じく、ジャージ姿です。一方の少女ですが——ファイアードラゴンのマネージャーの子です。ところで、ファイアードラゴンって書くのめんどいな。以下、ファイドラと略します。OK?
 その少女は、可愛らしい藍色の綿製のワンピースを着ています。涼しげで、足元は茶色のサンダルです。黒い髪を後ろの下あたりで縛っていて、少し吊目な赤い瞳。顔つきはなかなか冷静そうな印象を与えます。名前は、琶脊羽 楡祁(はせば ゆき)。アフロディ筆頭のカオスブレイク組を電話で呼びつけたのですが、マネージャーがいることに蓮は目を丸くします。

「あれ、楡祁さん?」
「アフロディに手を貸してほしいと言われたから、来た」
「涼野くんと南雲くんは、まだ練習中。楡祁ちゃんが暇そうだったから、連れて来たんだ」
「ふ〜ん」

 会話が終了し、アフロディは興味深そうに台車の上に乗っかった野菜箱やお菓子の缶を見やります。そりゃもうじっくり、じっくりと見ましょう♪

「蓮くん、随分とたくさん当てたようだね」
「まったくだわ。くじ運、ここで使い切ったんじゃないの?」

 楡祁にツンと言われ、蓮は苦笑い。
 当てる気が全くなかっただけに、まだ戸惑っている最中です。

「一等の水族館チケットとか、必要ないものも当たった」

 その言葉にアフロディと楡祁が、一斉に蓮を見ました。
 んで口々に、

「蓮くん、本当かい?」
「白鳥くん、それって本当なの!?」

 と問いかけながら、詰め寄ってきました。蓮はとりあえず二人をなだめながら、ジャージのポケットから当たったチケットを取り出して、見せつけます。二人は同時に歓声を上げます。

「楡祁ちゃん、次の休みは……」
「今週の金曜日よ」

 アフロディが楡祁に尋ねて、楡祁はどっから出したのか革製の手帳を取り出します。そんでスケジュール帳を確認し、バンと手帳を閉じました。

「このチケットでデートが出来るね、蓮くん」
「はい?」

 なんかノリノリかつゴッドスマイルでアフロディがそんなことを言って、蓮は頭に思いっきりクエスチョンマークを浮かべます。
 しかし楡祁が片手で制止。

「でも、このチケットはファイアードラゴンの所有物。チェ・チャンスゥに誰のものか聞かないと」
「そうか。じゃあ早く帰ろう」

 こういうときはアフロディも行動が早いです。
 せかせかと台車の前に歩くと、今日の買い物袋を台車の上から取り上げました。蓮も急いで台車を押し、荷物は楡祁が押さえてくれます。

(……水族館か。なんかいいかもな)

 そんなことを考えながら、台車はアスファルトの上を進んでいくのでした。

〜つづく〜
時間が鳴く、今日はオリキャラ一人しか出せマンでした〜;;イメージ違ったら、遠慮なく言ってください。描写下手でサーセンwwwゆくはさん(変換ができず;;)

もう照美の口調が終わっている気がします。まじで。

おまけ ファイアードラゴンオフィシャルファンクラブグッズの紹介シリーズ

蓮「おはよう、こんにちわ、こんばんは。ファイアードラゴン所属の白鳥蓮です。↑の題名、よくわからないと思った人多いと思いますが、しずくの悪ふざけです。架空のファイアードラゴンオフィシャルファンクラブ——通称FDCのグッズを紹介するコーナーです。なんかしずくもシリーズ化する気まんまんだし。
さて、今回のグッズは「ファイアードラゴン大根」!ジンソン監督が心をこめて栽培した限定品ですって、これ家庭菜園だろ! 売れるわけアルか!」

〜終わり〜