二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン!火竜の少年 ( No.57 )
- 日時: 2010/08/24 17:19
- 名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: 2lvkklET)
「これはずいぶんとすごいですね」
宿舎に帰るなり、迎えに出てくれたチャンスゥは、びっくりして糸のように細い眼を少し開眼しました。大仏ですか、お前は。ちなみに大仏=吉良せいじろうのことです。だって、だってだって、だって、だってなんだもん。吉良の故郷は、きっと鎌倉か奈良と相場は決まっていると思います。友達にはまだ聞いてませんが、アンケートを取ってみたいです。大仏の出身は、奈良か! 鎌倉かって。あ〜無駄話で何行も、地の文を占拠してサーセン。
「な、なんかねぇ」
蓮は苦笑いをしながら、アフロディや楡祁と共に、荷物を食堂へと運び込みます。食堂は、食べる場所とカウンターで仕切られたキッチンの二構造。キッチンに、野菜セットとお菓子セット、買い物の中身を持っていき、冷蔵庫に仕舞えるものは3人でしまいます。
食堂には早くも、ファイアードラゴンメンバーが集まっており、夕食を食ってます。机には、たくさんの人が座ってます。ちなみに食堂は4人掛けのテーブル。細かい描写は本編でします。
今日のメニューはカレーライスなり。しかし、荷物を運ぶ蓮の姿を見ると、みんな期待の眼差しを一斉に蓮に送りました。そして開口一番に、
「お菓子はどうした!」
ときれいなハーモニーが生まれました。
すると机に座っていたチャンスゥは立ち上がり、まだ早いです、と一言。
「お菓子は夕食後です! わかりましたか?」
は〜いとみんなの落胆する返事がしました。みんな、カレーをまた食べ始めます。どこの幼稚園? と思われそうですが、チャンスゥおかんの言うことは絶対なのです。みんな、いい子供子供。
「ねえ、チャンスゥ。少しいいかい?」
そこへ片付けが終わったアフロディが、ちょこちょことチャンスゥに近づいてきました。手には、礼の水族館ペアチケットが入った青い封筒があります。んで、チャンスゥを見つめながら尋ねるのです。
「この水族館のチケットって、誰のものになるのかな?」
「当てた白鳥のものでしょう」
と、チャンスゥは即答しました。なんという平等な判断でしょう。さすがわれらがキャプテン。
ですが、蓮は困ります。次の休日に行くにしても、相手が一人なのがいい迷惑です。晴矢、風介、アフロィ、チナン、パク、チャンスゥ。誘いたい相手は山のようにいます。選べません。ですので……
「僕はいいから。欲しい人にあげるよ」
キッチンでまだ片付けをしている蓮が断ると、チャンスゥはまたファイアードラゴンメンバー全員を見やります。
「誰かほしい方は?」
「はーい!」
当然の如くアフロディが手を上げて、他には誰もあげてません。つか、みんなカレー食ってて聞いてないし。みなさんの脳内は、蓮が当てて来たお菓子のことでいっぱいの様です。
「じゃあ、アフロディに差し上げましょう」
「チャンスゥ、ありがとう」
にっこりと満足げにアフロディは笑うと、今度は冷蔵庫をいじっている蓮の元へとかけて行きます。そしてにっこりとほほ笑みながら誘うのです。
「今度の金曜日、水族館に行こうよ」
「ん? 別にいいけど」
「じゃあ、決まりだね」
蓮があっさり承諾して、アフロディはウキウキ気分で食事の席へと座ります。蓮も片付けを済ませ、食事の席へ。左隣に涼野、向かいがアフロディ、斜め左に南雲がいます。涼野も南雲もすごい勢いでカレーを食っていて、口の周りにルーの残りがついています。
「いただきます」
そうして蓮も夕食にありつき……あっというまに時は金曜日になりました。早すぎ? 実際生活ではそんなもんです。この夏休みだって、すごく早かったし。天気は少し雲が多いですが、しっかりと晴れています。むろん、熱い。熱気がむんむんと漂ってますよ。
そんな鳥が鳴く空の下、蓮は宿舎の入口の柱に一人で寄り掛かっていました。朝ご飯を澄ましたらフリー行動なので、アフロディを待っていました。
今日の蓮の恰好は、当然ですが私服です。ジャージで水族館は行けないのだよ。白い柄入りTシャツに、灰色のジップパーカー。下はシンプルなデニムパンツ。また頭には、ファイアードラゴンの公式ファンクラブ——FDCで売っている野球帽をかぶっています。値段は1000円ですなう。きちんと購入したものです。前部分とつばは赤く、後頭部は青。正面には、ファイアードラゴンのエンブレムが刺繍されたなかなかしゃれた帽子です。ファンが被る帽子を、何故選手が私服の一部にするのか理由は不明です。どーでもいいですが、雷門時代の私服の帽子は、黒地にイナズママークが刺繍された野球帽。チームによって変わるらしいです。
「蓮くん、お待たせ」
「ん?」
そこへアフロディがやってきて、蓮は片手を上げたのですが、そのまま目を見張ります。なんでって、アフロディが女物の服を着ているからです。
長い金髪はすっきりと後ろでまとめられ、ポニーテールにしています。黒いキャミソールの上に、赤と黒のチェック柄で、下にヒラヒラがついたワンピースの様なものを重ね着してます。さらに首には銀の十字架のペンダント。下は暗い青のジーンズ。さらにブーツも着用。大人っぽく、アフロディの美貌を際立たせるいい組み合わせです。が、恐ろしいことにアフロディが完全に美少女になっています。蓮と並ぶと、デートにドキドキする彼とワクワク気分の彼女という対照的なカップルにしか見えません
〜つづく〜
蓮&アフロディの初私服描写ですvアフロディはあえてのネタです。実際はもっとかっこいい私服のはず。どうでもいいですが、蓮が被っている帽子がほしいなぁと思ったりしていますww
ちなみに名前にあるパクは、オリキャラその2。なんかたくさん応募していただいておいて、黙れて気がしますが、出番は控えめにする予定なので^^;
おまけ おしえてファイアードラゴン!
蓮「どうも、さぁて今回の質問は……ファイアードラゴンファンのキムさん(15)歳からの質問です。え〜なになに『ファイアードラゴンって、韓国代表なのに、やけに日本人が多い気がします。まあみなさんらーめんつけめん、ぼくイケメンだからいいのですが、何故でしょうか?』。これ、監督のせい。ジンソン監督は、かっこいい少年が大好きだからねぇ……僕もしょっちゅうひどいめにあってるよ。ではでは、またね!」