二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *テニプリ*◇テニスの国のアリス◇ ( No.3 )
日時: 2010/07/22 17:26
名前: 黒蝶 (ID: rbVfLfD9)

#2 越前リョーマ

「おうおう、此処が女テニかぁ」

女子テニスコートの近くまで来たアリス。
すると男テニのコーチ・・・竜崎コーチがアリスに気づいたようだ。
アリスもそれに気づき竜崎の方をみると竜崎がアリスの方へと歩いてきた。
アリスも竜崎の方へと駆け足で歩いて行く。
近くまで来るとアリスはぺこりと一礼をした。

「もう、吹っ切れたのかい?」

竜崎がアリスにそう言った。
アリスは何も言わずに首を横に振った。
竜崎は「そうかい」と一言言ってあとは何も言わなかった。
すると校舎の方から越前リョーマが歩いてきた。
ふてぶてしく、いかにも“俺様”みたいに。

「こんにちは」

一言アリスがお辞儀をして言った。
リョーマがそれに気づくと目を帽子で隠すように少し俯いて「どーも」と言った。
アリスは竜崎にまた一礼して女テニに行こうかと想って後に踵を返したら運悪く、テニスボールが飛んできた。

「っ!?」

少し俯いていたアリスには反応が少し遅れて持っていた鞄で・・・

そのボールを後にはたいてしまった。

そのボールは先ほどのリョーマの方に向かっていった。
アリスは急いで危ないと叫ぼうとしたが、リョーマにはそんなものいらず。

「危ないッスよ」

そう言って袋から出していないラケットでならした。
アリスが咄嗟に出した“左手”はそのまま腰のところまで下ろしていき、少しの間リョーマの後ろ姿を見てからアリスとリョーマのちょっとずれた中間にいた竜崎の方に目が行った。
竜崎はにこりと笑ってアリスに言う。

「あれが噂の一年ルーキーさ」

アリスもにこりと笑ってくるりと後に向きながら竜崎に言った。
明るく楽しげに笑う——————

「なるほど、面白そうですね!壊し甲斐がありそうです!!」

明るく楽しげに笑う人間がそんなことを言うなんて、彼女を知らない人間はそう想うだろう。