二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】僕の世界が壊れた。 ( No.180 )
日時: 2010/08/16 12:24
名前: 瓦龍、 ◆vBOFA0jTOg (ID: GrJKliyZ)

          ◆なぞなぞ


其の日。私は荷物の整理をしているとある一冊の本を見つけた。
埃の被った其の古ぼけた本の表紙には、なぞなぞ、と書かれていた。
其れは私にとって、大切な想い出の詰まった大切な宝物。
大切な姉との想い出の詰まった────。

はぁ、と溜め息を吐き私、九条アリスは部屋を出た。
誰か一緒にやってくれる人はいないだろうか。
雅焔は今山崎と買い物中で、羅奈は巡回中。土方は……無理。あっちがいけても私が精神的に無理。
じゃあ、残りといえば────。


    ───────────


「────沖田、謎謎しない?」
「嫌でィ。面倒臭せェ」
「藁人形作ってる暇があるならやろうよ。結構楽しいよ」
「藁人形を作ってる瞬間が俺の快感なんでさァ」
「18歳の男性が言う台詞か其れ」

私だって好きでアンタを選んだんじゃないっての。
でも、結局嫌々ながらもやってくれた。
最初からそうすればいいのに。と思いながら、私は本を開いた。

「では問題です。パンはパンでも食べられないパンは?」
「パリス●ルトン」
「いや『パ』しか合ってないから」
「最初と最後くっ付けたら『パン』になるじゃねェかィ」
「そんなうまい事言われても地味に腹立つだけなんだけど」

沖田は自信満々に答えてきた。
其の顔をされると、本当に腹が立つ。
でもパリスヒルトンって。其の答えが出るだけでも凄いと思ってしまう。

「じゃあ答えはなんでィ」
「答えはフライパン。こんなの謎謎の基本中の基本なんだけど」
「パンツは?」
「あの、別にいいけど。ちょっと下の方に行くのやめろ」

何故にパンツなんだ。
……あ、そういえば雅焔、下着を買いに行ったんだっけ。其れか!? 真逆其れが気になるの!?
私は溜め息を吐きながらも次の問題に入った。

「家の中で一番怖い所は?」
「武器庫」
「……まァ、そうだけども。何かもっと色んな家庭にある物にしてよ」
「禁断区域」
「違うから。私家の中って言ったよね。ちょっとやめて其の考えましたみたいな顔するの。殴るよ」
「答えは?」
「階段。『怪談』のダジャレみたいな感じ」
「屯所には階段ねェだろィ」
「いやだから此処限定じゃないから。屯所コンプリートじゃないから」

本当、屁理屈好きだな此の人は。
人の事言えないけれど。
そう思いながらも、私は次のページを捲る。

「じゃあ次の問題行くよ。飛ばしても必ず落下してくるものは?」
「土方」
「だから違うっつってんだろ。何で此の場で土方?」
「ずっとバズーカで打ち飛ばしても落下するように舞い戻ってくんでィ。ホントしつこい生き物でさァ」
「何で、俺可哀想みたいに言ってくるんだ。沖田の脳味噌が可哀想」
「今なんつった?」
「すんません。何でもありません」

黒笑を浮かべる彼に、私は土下座して謝る。
何で私がこいつに頭を下げなければならないのか。
謎謎の本を閉まった後、私は畳に項垂れるように言った。

「やっぱ駄目だな。人に常識を求めるのは」
「俺は何時でも常識の心を得てまさァ」
「非常識の心の間違いだろ」

沖田は何時の間にかアイマスクを装着していました。

「あ、そういえば最後の答えはなんなんでさァ」
「答えは輪ゴム。飛ばしても直ぐ落下するでしょ」
「うわしょーもねー。アリスの身長の低さ並みにしょーもねー」
「マジで殴るよ」


(なぞなぞ)
アンタみたいに奥が深い。