二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: [銀魂]僕の世界が壊れた。 ( No.224 )
- 日時: 2010/08/17 13:50
- 名前: 瓦龍、 ◆vBOFA0jTOg (ID: B.jT5AAk)
◆幸せな朝
「マミー!!」
とててっと母親を呼び走り寄って行った小さな少女。
背中にぎゅうっと飛び付くと、かみゆってほしいアル! と小さな手に持った髪留めを母親に渡した。
母親はポンポンと自分の膝を叩くと神楽は膝の上にちょこんと座った。
母親が優しく、丁寧に髪を梳いた。
上から下へ、何回か同じようにとかせば寝癖はすっかり直りサラサラの髪になった。
母親が何時ものように髪を分け目で二つに分けようとしたところで神楽があ! と母親に振り返った。
「きょうはみつあみにしてほしいネ!」
母親がどうして? と聞けば、神楽はにいちゃんとおそろいにしたいと言った。
母親はクスリと微笑むと髪を三つにわけ綺麗に編み込んでいった。
神楽がご機嫌に鼻歌を歌っているとトントンと階段を下りる音が聞こえてきた。
下りてきたのは神楽の兄・神威だ。
神威は大きな欠伸をこぼしながら酷い寝癖のついた髪を掻きあげた。
おはよう、神威。と母親が髪を結う手を止めずに笑いかける。
すると、神威は欠伸で出た涙を拭いながらおはようと返し洗面所に向かった。
其の間に神楽の髪は綺麗に編まれ、完成された頃に神威が顔を洗って戻って来た。
神楽はぴょいと母親の膝から下りるととててっと神威の下まで行き足にぴとりと引っ付いた。
「にいちゃんとおんなじみつあみアル!」
足に引っ付いた侭にぱっと笑う妹に可愛いなぁと思いながら少し意地悪したくなった。
「じゃぁ、俺はお団子にしようかな」
神威が顎に手を当てて言うと、神楽はえーっ! と頬を膨らませた。
其の神楽の可愛い様子に思わず頬が緩んだ。
おそろいにしてほしいアルぅ! とぎゅぅっとしがみつく神楽を抱き上げて嘘だよ。
と、言い頭を撫でれば神楽はパァッと明るくなった。
神楽はお兄ちゃんが本当に好きなのねぇ。と母親が仲の良い二人を見てクスクス笑いながら言う。
神楽はパピーよりもだいすきネ! と神威のほっぺたにちゅっと小さなリップ音をさせてキスをした。
「俺は嬉しいケド、父さんが聞いたら泣くよ?」
今は此の場にいない父親を思い出し、もし神楽の此の言葉を聞いたらショックで立ち直らないかもしれない。
あ、想像しちゃった。
なんかうざったいなぁ……。
神威が父親の事を考えていると神楽がどうしたの? と首を傾げたので何でもないよと首を振った。
「にいちゃんだいすきアル!!」
「俺も神楽が大好きだよ」
(幸せな朝)
此れからもずっといっしょアル!