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第１３話

かなりひどい事故。

かなりの車が巻き込まれ、けが人がたくさん出ている。

秋（ひどい……。
円（なんだこれ……。

そう言って円堂たちが言葉を失い、唖然としていると、後ろから鬼道と豪炎寺が走ってけが人の元へ行った。

円（鬼道！豪炎寺！
豪（なにをしている！早く救急車を呼べ！マネージャーは救急箱をもって来て早く手当てを！！
鬼（動かしても大丈夫そうな人はキャラバンの近くへ運べ！

円（あ、あぁ……！
みんなけが人の元へと走り声をかけた。
けが人がどんどん運ばれてくる。

できる限り手当てをするがマネージャーではどうにもならないほどのけがをしている人もいる。

春（もう包帯がありません…！
夏（刑事さん！救急車は！？
鬼瓦は何度も何度も電話をかける。
鬼瓦（ダメだ、電波が悪い…つながらない…！！
秋（そんな…！

どうすればいいマネージャーたちがそう思っていると綱海の声が響いた。

綱（おい！誰かこっちに来てくれ！
全（どうした！
みんなが駆け寄る。
綱海がいたのは横転したバスの後ろの方だった。
綱海の周りには小学生くらいのユニホームを着た男の子たちとジャージを着た男性か一人いて誰かの名前をずっと呼んでいる。

男の子１（信二！
男の子２（しっかりしろ信二！！

円（どうしたんだ？
円堂がそう言いながら男の子たちの目線の先を見ると黒い髪をした男の子がバスと道路の間に挟まれて動けなくなっている。
全（・・・・・！！

綱（さっきこの周りにいたらなんかこの人たちが名前呼んでるの聞こえて来てみたら……。しかもこのバス全然動かなくてこいつもどんどん悪くなっていくし……。
円（ホントに動かないのか！？
そう言って円堂はバスを押したが一人で動くわけがない。
円（・・・・・くっ。・・・！
するとみんなも加わり
円（いくぞ、せーの！
そう言って全員で力いっぱい押すがびくともしない。
一（ダメだ動かない！

そう言っていると男性が
男性（お願いです！信二を助けてください！！こいつうちのチームのエースストライカーなんです…！今日これから試合のはずだったのに…何でこんなことに…！！
と悔しそうに言った。

円堂たちも助けてあげたいと思うがバスが動かなければ助けることはできない。

みんなが悔しそうにしていると、バスがカタカタと震えだした。
円（えっ・・・・・。
鬼（なんだ！？

するとバスが少しずつ地面から上がっていく。
豪（ウソだろ……。

次の瞬間、そこにあったはずのバスがなくなっていた。


円（なんで…バスが…ないんだ…？

みんな唖然としているとバスに挟まれていた男の子の前にクリーム色のような髪の色をした少女がいた。
その少女を見て鬼瓦は驚いた顔をした。
鬼瓦（……氷歌…！！
夏（え…あの子が？刑事さんあの子が月城　氷歌さんなんですか…？
鬼瓦（ああ…。

鬼瓦がそんな会話をしているころ氷歌は男の子の手を取り、目を閉じ何かを読みとるように集中した顔をしていた。
そして氷歌は男の子の手を離すと立ち上がり腕を前に出しパチンと指を鳴らした。

次の瞬間そこにいたはずの男の子は消え、居たのはキャラバンのけが人が集まっているところだった。
氷歌は歩いてその男の子のそばに行くと夏未たちに向かって淡々とこう言った。
氷（右足と左手が骨折しています。動かさず、そっとしておいてください。
夏（え…あ、はい…。

氷歌はそう言うと夏未たちに背を向け右手を前に出した。
すると車からでていた炎は消え、次々とけが人がキャラバンのそばへ運ばれてくる。
秋（うそ…でしょ…？

氷歌はけが人を運び終えると右手を下げ、円堂たちの方を見て
氷（ありがとうございました。皆さんのおかげで死者も出ずに済みました。あとは消防に任せてみなさんはお帰りください。
一（消防ってまだ救急車も来てないし任せてなんか…。
氷（救急車なら
そういいながら氷歌は右手を出しパチンと指を鳴らした。するとキャラバンの隣に救急車が二台現れた。
みんな驚き氷歌を見た。

そう言うと氷歌はまた指を鳴らした。すると円堂たちはキャラバンの中にいた。
円（え……。
氷（では。

氷歌はそう言うとキャラバンが通れるような道を作ると無理やりサイコキネシスでキャラバンを動かした。

円（お、おい。
氷歌とキャラバンは少しずつ遠くなって行った。


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１３話では氷歌をいっぱい書きました！
次も頑張ります！