二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 未来を知る少女  ( No.440 )
日時: 2010/12/28 15:51
名前: カエル ◆tr.t4dJfuU (ID: e/CUjWVK)

更新!
鬼道視点です!

第37話

俺と月城は一瞬にして屋上に移動した。
これが瞬間移動……【テレポーテーション】というやつか……
ホントに一瞬だな……
「驚きました?」
嬉しそうにそう月城が聞く。
「あぁ……」
驚くだろう。
これは誰もが驚くはずだ。
「この力が私の取り柄なんです。」
普通こう言うことは誇らしげに言うものだろうが、月城は悲しそうにそう言った。
ホントにそう言う風に思っているのだろうか。
「あ、こんな話じゃなかったですね、パスカットの事でした!」
月城が話を変える。
この話はしない方がいいと思ったのだろうか。
パスカットも気になるがこの力の事も気になる。
「……力の事も気になりますか?」
!透視……か?
いや、違うだろう。
多分……月城はそんな簡単に人の心をよんだりはしないだろう。
「気になるな。両方。」
淡々とそう言う。
教えてくれるのか?
「だったら教えますよ両方。」
ニコッと月城が笑う。
また……
「作り笑いって言いますか?」
!また……
「気にしないでください。さっきも言いましたが癖なんです。」
笑っていた顔が一瞬で悲しそうな顔になる。
「どちらから話しましょうか?」
淡々と月城がそう聞く。
どちらから……
「力の事から。」
そう答える。
「分かりました。」
月城がそう言った途端、俺の体が宙に浮いた。
「えっ……」
驚いて声が出ない……
これは……
「【サイコキネシス】念力ですよ。」
淡々と月城がそう言う。
俺の体はどんどん上へと上がっていく。
月城も浮いている。
そして月城がパチンと指をまた鳴らすと……
次の瞬間、俺と月城は屋上の……学校の遥か上。
空にいた。
学校が小さく見えるほど高い。
「これがさっきも言いましたが【テレポーテーション】瞬間移動です。」
月城は空を見上げて言った。
今、俺たちがいるのも空だが。
「こんな力を羨ましがる人がいるんでしょうかね……」
月城が急に悲しそうな口調になった。
羨ましがる……
「それは誰だってじゃないのか?」
誰だって羨ましい。
空を飛んだり、一瞬でどこかに行ったり。そんなことは誰もが羨ましがるだろう。
「……何で羨ましいんですか?」
「え、一瞬でどこかに行ったり……それに空を飛んだり出来るのが羨ましくない奴はいないと思うが……」
「そんな力があったって怖がられるだけですよ。」
……怖がられる?
「私は人を浮かせたり、いろいろなことができます。でもそれだけじゃない。大きなものだって動かせる、やろうと思えば……人を殺したりもできる。」
!……そんなことまで……
「だからこんな力があったって怖がられるだけなんですよ。こんな力のせいで自由も奪われた。この力を自由に使うことは出来ない。」
悲しそうに月城が言う。
「すべてを奪われたんですよ私はこの力のせいで。私は「ECSL」の操り人形ですよ。言われた通りに任務をこなしてそれで褒めてもらえるわけでもない。それが当たり前だから。守るのが当たり前なんです。人を守り続けて……それが私の使命、運命なんです。」
月城がまた悲しそうにそう言った。

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シリアスになりそう……