二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 未来を知る少女  ( No.447 )
日時: 2010/12/29 16:59
名前: カエル ◆tr.t4dJfuU (ID: AQILp0xC)

更新!
第39話

「……またばれた。」
月城が笑う。
もちろん作り笑い。
「で、いつからだ。」
「……そうですね……多分9歳の時ですかね……」
悩みながらそう言う。
分からないことか?こんな簡単なことが。
「なんでそんなこと気になったんですか?」
淡々と月城が聞いてくる。
「いろいろな。」
「……そうですか。」
月城がそう言いながらまた空を見た。
それにつられるように俺も空を見る。
空にはたくさんの星が見えた。雲ひとつない綺麗な空だ。
「……空っていいですよね。」
空を見上げたまま月城が言った。
「……?どうしてそう思う。」
いいのは分かるが月城の言い方には何かいろんな意味がこもっているような気がした。
「だって自由な感じで、いいじゃないですか。自由に何処にだって行けるような気がしてくるんです。」

淡々とだが嬉しそうに月城がそう言った。
何処にでも行ける……か……
少しわかるような気がする。
空は何処までも続いているからかもしれない。
何処にだって行ける。
月城なら行けるだろうな。
「あ!そう言えばゲームメイクの話をしに来たんですよね、忘れてた。」
月城が手を叩きながらそう言った。
そう言えばそうだったな……
超能力の話ですっかり忘れていた。
「ホントに教えてくれるのか?」
簡単に教えていいことじゃないと思うんだが……
「もちろん。いいですよ。私はキャラバンに参加できないですけど、力にはなりたいですから。」
ニコッとまた笑う。
これは……作り笑いだな。
やはりなれてきて分からなくなってきている。
こうやって馴れてくると本当に嬉しそうに笑っているように見えてくる。
さっきまではそうではなかったのにな。
不思議なものだ。
「私のゲームメイクはできるだけいろいろな情報を集めた方が有利になります。中心的な選手、パスの早さ、他にも色々。それが集まればゲームメイクの開始です。」
淡々と月城が言う。
「……鬼道さんは私がどうやってパスの来るところを見抜いていると思いますか?」
急に質問が来た。
どうやって見抜いているか……
「その得た情報を駆使して、か?」
合ってるとは思わないな。
そんな簡単じゃあないだろう。
「不正解。違います。」
淡々と否定された。
そうだろうとは思っていたがこんな簡単に否定されたら少し悲しいな。
「じゃあどうやってだ。」
「私はパスの来るところをよんでるんじゃありません。そこにパスを出させてるんです。」
微笑みながら月城がそう言った。