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第４３話

「イプシロン……！」
円堂が驚いている。
当たり前だ。いつもだがこいつらは急に現れる。
だが氷歌は眉ひとつ動かさず、じっとイプシロンの方を見ていた。

「久しぶりだな円堂。」
淡々とデザームがそう言った。
「何の用だ！」
豪炎寺にしては荒々しい声でそう言った。
「分かっているのだろう。決着をつけに来たのだ……！」
決着……確かに決着はついていない。
沖縄の時もイプシロンは途中で帰って行った。
俺たちの本気を見たいのだろう。
豪炎寺も戻ってきてやっと俺たちは本当の力を発揮できる。
こいつらはそれを楽しみにしているんだ。
いやな奴らだ……
「な、なんだよおまえら！！」
智恵﨑がそう言った。
するとデザームは何も言わず、智恵﨑を睨んだ。
「……！」
智恵﨑は何も抵抗できずに少し後ずさりをした。
「さあ！試合をしようではないか！」
デザームがそう言って両手を大きく開いた。

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時間なくなった！