二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

ポケモン二次創作 【金ノ瞳、銀ノ翼】 ( No.113 )
日時: 2010/10/05 22:39
名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)

第三十九章 〜戦いの果てに〜

ゴオォォ・・・
ピカチュウのボルテッカーの光と、チコの地震によって発生した大量の電気を帯びた砂埃が舞う。
どちらが倒れたのか、分からない。
審判も、どちらに軍配があがったのかまだ判定できないようだ。
リオン「・・・」
クレイ「・・・」
サトル「どっちが勝ったんだ!?」
ワタル「・・・あれを見ろ!」
電気を帯びた砂煙が止んだ時、バトルフィールドに立っていたのは・・・・・・

リオンのメガニウムだった。

この瞬間に、すべてが決まった。
《ピカチュウは倒れた!チャンピオンのクレイとの勝負に勝った!》
リオン「チコ!!」
サトル「リオン!お前、勝ったぞ!新チャンピオンの誕生だ!」

その後の事は、正直言って・・・しっかりとは覚えてないわ。
皆(ジムリーダーやガンテツさん、今までに出会った人達)がリーグに押し寄せてきて、皆で祝福してくれた事はしっかりと覚えてるんだけど。
勿論お母さんとマツバさん、ウツギ博士も来てくれたよ。皆がお祝いしてくれた・・・訳でもなかったわね・・・うん。
クレイ「たった三週間で・・・チャンピオンの座を譲るなんて・・・嘘だろォ!?」
ヒスイ「何の為に、シロガネ山で修行してたんだよお前。もう一回行って来い!」
オーキド「少し、油断しとったみたいじゃのぉ。まったく・・・」
クレイ「・・・チクショー!ぐれてやる!!」
・・・という事があって、クレイさんはもう一度シロガネ山に行く事になったみたい。
私はというと、試合終了後のヒーローインタビューや、新チャンピオン登録やらで、やっと開放して貰えたのは試合が終わって、三時間半後だった気がする・・・。
今までで、一番長かった時間だと思うわね・・・。

リーグ出口
リオン「お母さん、暫く一人にしてくれない?人に囲まれるのはもう沢山よ。」
リオン母「・・・分かったわ。お母さん、中に居るから!」
リオン「は〜い。あ〜気持ちいい〜♪」
サトル「・・・あ、リオン。あの、凄かったな、バトル。」
リオン「サトル。そりゃあ勿論。皆、頑張ってくれたもの。でもね、まだ実感が無いんだよねー☆」
サトル「そんな明るく言う事か?・・・。さて、新チャンピオン就任おめでとう。一人のトレーナーとして、祝福する。」
リオン「何?急に改まって・・・ありがと。」
サトル「あ、あとさ俺、バトルの前にお前に言いかけた事があったよな。」
リオン「あ〜、そうそう。話って何だったの?」
無邪気な顔で、聞いてくるリオン。ついさっきチャンピオンを倒し、新チャンピオンに就任したとは誰が思えようか。
いつの間にか日は暮れ、リオンの髪と同じ色の空が主張し始め、漆黒の髪はそよ風に揺れ、その金色の瞳は星のように瞬く。
十年も前から、出会った時からずっと想ってきた。遂にこの想いを伝える時が来たのだ。たまには、男らしく決めなければ!
サトル「・・・。俺な、昔からずっと、ずっと・・・お、おま・・・」
ザアァァァ・・・
リオン「うわっ!?凄い風!サトル、ごめん。何言ってるか聴こえなかったー!もう一回言って!」
サトル「・・・。いい、また今度で。」
リオン「はあ?何なのよそれ!」
最悪のタイミングで、風が吹いたせいで彼女には聴こえなかったらしい。
自分にとって一世一代の、たった一言。十年間、胸にしまいこんできた・・・一つの想い。
「俺は、リオンのことがすきだ。」
自分には、まだこの言葉は言える資格は無い。チャンピオンになってしまって、自分から今まで以上に遠ざかってしまった、この小さな小さな背中に、追いつかなければきっと・・・
サトル「悪い!まだ、だなぁ・・・また今度!」
リオン「言いかけて、言わないなんて!卑怯よ!くらえ!コークスクリュー・ブロー!!」
サトル「んなっ!?いつの間にそんな技hえrdあfghlsd・・・」
《サトルは戦闘不能になった!》
リオン「HAHAHA!Iam NO,1!!」
サトル「・・・ははは!あははは・・・」
リオン「・・・ぶっ!あはは・・・」
二人の笑い声は、荘厳な面持ちのリーグ前に広がる。
まるで、新たな主を迎え入れるかのようにその場に静かに佇んでいた・・・

リオン「あははは・・・。笑いすぎてのど痛い・・・戻ろうよ。皆待ってるし。」
サトル「・・・そうだな。戻るか。」
リオン母「いいわねぇ〜青春って♪」
カリン「そうですよねぇ〜つい背中を押してあげたくなっちゃう☆ゲンガー、サ・イ・コ・キ・ネ・シ・ス!」
リオン母「え?」
リオン「あーあっと・・・サトル?」
サトル「あ、あれ?体が・・・勝手に!?」
リオン「ちょ!?うわわわ!何すんのよ!このスットコバカ!!」
サトル「俺じゃねえって!勝手に体が動いたんだっつーの!」
リオン「じゃあ、さっさと離れなさいよ!暑臭い!」
サトル「・・・動けないって言ったら?」
リオン「こうするわよ。スカイアッパー!」
サトル「うぎゃあぁぁぁぁ!!!」
リオン母「ちょっと、カリンさん!」
カリン「やりすぎたかな・・・?私、戻ります!」
リオン母「サトル君ー!!しっかりしてー!!」


次回へ続く